出版社内容情報
男が箏を奏で女が舞い、出来映えを競い合う宮廷行事「豊寿の舞」。鈴鳴は半ば強引に雲雀との参加を決める。しかし、昨年の勝者である鎬雨が何者かに襲われてしまう。賊として捕らわれたのは雲雀の部下・有宗で――？
内容説明
武家と公家の和睦のため夫婦となった、嫁き遅れの頭領娘・雲雀とお飾り少年東宮・鈴鳴。鈴鳴は渋る雲雀を説き伏せて、男女が組になって競う「豊寿の舞」の参加を決める。しかし、勝利確実と目されていた鎬雨が何者かに襲われてしまう。賊として捕らえられたのは雲雀の部下・有宗。反武家の中宮も雲雀を追い出そうとする動きを見せ、自分は鈴鳴にふさわしくないのではと思い悩む雲雀だが―。「僕には雲雀が必要なんだ」母子のような年の差夫婦は試練を乗り越えられるのか！？
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
83
前作が面白かったので、続きが出ると嬉しいな。そう思ってたら2巻出ました。雲雀と鈴鳴の関係に1巻のようなギスギスが無くなって、少し夫婦らしくなっている。そこらへん微笑ましい。読み進むにつれ二人の距離も近づいていくしね。前回もそうだったけど、地道に試練に立ち向かってたら、いつの間にやら伝奇活劇に突入。このクライマックスでブーストがかかるような持っていき方は好き。読み終わって爽快感があるのも前作同様。では3巻があることに期待しよう。2019/02/22
よっち
35
夫婦で帝位を目指す嫁き遅れの頭領娘・雲雀とお飾り少年東宮・鈴鳴。鈴鳴が渋る雲雀を説き伏せ「豊寿の舞」参加を決めた矢先に、勝利確実と目されていた鎬雨が何者かに襲われる第二弾。容疑者として捕らえられた雲雀の部下・有宗。雲雀たちが「豊寿の舞」で勝てなければ有宗を処刑するという中宮の非常な宣告。ただでさえ不利な厳しい勝負でしたけど、印象的なヒロインたちのありようや、周囲の助けも得て可能性を信じて立ち向かう中で活路を見出し、過程ですれ違いかけていた信頼関係を再構築していく二人の距離感にぐっと来ました。続巻に期待。 2019/04/14
ゆずきゃらめる＊平安時代とお花♪
34
待望の八雲京語りシリーズ２巻♪武家から公家に嫁いだ雲雀の次なる試練は舞。それも鈴鳴あっての。夫婦の親密度が試された！ 新しい登場人物も出て、雲雀の夢もできて先が楽しみ♪2019/02/25
ぐっち
31
今度は舞勝負。雲雀らしい舞になって良かった。主人公たちはもちろんのこと、有宗とか凪雲とかも良いキャラ。ぜひぜひ続きが読みたいです。2019/03/24
assam2005
29
｢雲雀は僕にとって、理想の妻だよ｣。このオビの殺し文句に胸撃ち抜かれて、手に取ったシリーズ2巻目。今回はお互いパートナーと共に舞で競い合う。雲雀に触発され新たな自分を見つけ出した鎬雨が潔くてカッコいい。さすが、パーフェクト夫･暮明に｢それでこそ、俺の惚れ込んだ女｣と言わしめるだけの女性。ライバル同士、相手を認め合い全力を尽くす姿は素敵。自分が強くなるためには、今のパートナーが最高なのだと誇る各々。お互い尊敬し、尊重し、必要とする姿はもっと素敵。相手に恥じない振る舞いとは、こういうことなんだなぁ。2019/03/27
