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出版社内容情報
混乱する公国に疾るヒトの知謀。国を揺るがす逆転劇が始まる――矮小なヒトの身ながら、勝利へ導く絶大な知略。その名を轟かせたジノは秘策を張り巡らせ、ワーテイスに対抗する軍を作るため、他勢力への交渉へと臨む。辺境姫・ヘネシーも、その策に支えられ剣を抜く時が訪れる!
上総 朋大[カズサ トモヒロ]
著・文・その他
細居 美恵子[ホソイ ミエコ]
イラスト
内容説明
大公暗殺から始まったストーリア公国の混乱と戦争。矮小と思われていたヒトの軍師・ジノは痛みを伴いながら勝利をもぎ取り、最少勢力から快進撃を重ねていた。しかし、その進軍を叩き潰すべく、ワーテイスは最大の要塞兵器『浮遊城』を起動。圧倒的な敵戦力に怯む味方軍。それでも、辺境姫・ヘネシーは折れることなく、自ら剣を抜き、戦場を駆け巡る。その姿が辺境軍に力を与え、ジノは大きな覚悟を決めた。「オレがヒトであること。それが、あの城を沈める最大の鍵だ」国を治めることを目指すヘネシーと、ヒトの解放を目指すジノ。それぞれの夢のため、天才軍師は逆転の采配を振るう!
著者等紹介
上総朋大[カズサトモヒロ]
第二十二回ファンタジア大賞金賞「カナクのキセキ」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
痛みを伴う策でリンカーフォルを押さえたジノたち。フェザーミルの進軍を叩き潰すべく、偽大公・ワーテイスは要塞兵器『浮遊城』を起動。雌雄を賭けて対決する第二弾。新領地を加え増兵へ着々と手を打ちつつ、ワーテイスとの直接対決に向けて鍵を握るシルバーキープへ目を向けるジノ。相手の心理も読み切って着実に手を打っていくものの、要所で辺境姫・ヘネシーの存在が効いていて、でも内乱から戴冠までの展開はわりとあっさりめでしたかね。お互い惹かれながら緊張感も失わない二人の関係もいいけど魅力的なキャラも多いので続巻で活躍を期待。 2019/01/21
まりも
31
リンカフォールを押さえたジノ達が、ワーテイスとの決着をつけるシリーズ第2弾。正直言わせてもらおう。1巻と比べるとあまり面白くなかった。ワーテイスがあっさりとやられたのはそういう役どころだからまだ納得がいく。ただ戦争から戴冠までが駆け足に過ぎて、戦記モノの醍醐味である大軍と大軍がぶつかり、知略と武力が駆け巡るあの迫力を全く楽しめることが出来なかったのは誠に残念。ジノとヘネシー。2人の活躍とラブロマンスは申し分無いのだが、なんというか今回は全体的に描写が淡白過ぎた。次巻で持ち直して欲しい。2019/01/22
むっきゅー
28
内戦を制し、公国を統合するまでを描いた第2巻。簒奪者である愚兄・ワーテイスを倒すため、辺境姫ヘネシーの下に諸侯を糾合すべく軍師ジノの戦略が冴えわたる。一方、ジノの戦法を単騎で突破するヴァンパイア大将軍カルウラの恐るべき戦闘力、しかしさらに上をいくヘネシーの強大な力が明かになり、大公にふさわしい器を見せつけたのは大きい。最短で内戦を終結させたことで国力は温存されたが、内戦をしかけたのがジノとの因縁も深い天才軍師であることが判明。二人の天才軍師による知謀を尽くした戦いが見られるのか、次巻への期待大です。2019/01/25
MERLI
15
第2巻も読み応えがあった。ジノの知略を駆使して、徴兵により1600の兵を集め、ヘネシーに威厳ある発言を促し、遂に東の領地シルバーキープのグレン将軍を説得させ、東西南全領地が北のワーテイスを討つという歴史的事件に発展した。この巻の終わり方がホントに綺麗な終わり方をしたので、次巻がとても楽しみです。2019/03/18
真白優樹
13
ヘネシーと共にジノが逆転への陰謀策略を張り巡らす中、空中要塞を起動したワーティスと決戦の時を迎える今巻。―――吸血鬼の力、人の策が重なる時、逆転の策が放たれる。前巻の手痛い損失を補って余りある英傑達の参入、そして女傑の成長。公国動乱、決着編となる今巻。一気に策を成功させ着実に力を上げるジノ。応えるかのように英傑を下すヘネシー。二人の活躍が眩しいと共にふとした瞬間に交わされる愛の睦言が甘く、それがいい塩梅である更に面白さが加速する巻である。迫る大戦、大勢力の前に勝ち目とは。 次巻も早く読みたいものである。2019/01/20