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出版社内容情報
お待ちしています。幾瀬、幾年の彼方で――土御門夜光と相馬佐月。陰陽の道を歩む二人の運命的な出会いにより、呪術は黄金時代を迎えた。けれど無情にも『その時』は確実に近づいてくる。敗戦の色濃くなる帝都で、夜光が、そして飛車丸が下す決断は……。
あざの 耕平[アザノ コウヘイ]
著・文・その他
すみ兵[スミヘイ]
イラスト
内容説明
「この夜が明けたとき、『新しい呪術の世』が幕を開ける」昭和20年、戦時下の日本。東京を焼く空襲に、土御門夜光と相馬佐月は『双璧計画』の実行を決断する。それは『神』を降ろすことによって帝都を守る結界を築くという作戦だった。極めて壮大で難解で運命的な儀式の決行を翌日に控えた夜。「お待ちしています。幾瀬、幾歳の彼方で。私は―あなたのものですから」月明かりの下で咲き誇る向日葵、響く虫の音―ほんの一瞬の仮初の夏の夜に、幼馴染は約束を交わす。それは彼女の魂を長き旅へと導いて―。時を超え時を繋ぐ陰×陽ファンタジー。
著者等紹介
あざの耕平[アザノコウヘイ]
「神仙酒コンチェルト」でデビュー。徳島県出身。代表作として「Dクラッカーズ」など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
41
時を超え時を繋ぐ。過去から現代まで続く夏目の魂の旅。その終わりと始まりを描く過去編遂に完結へ。ただただ凄まじい。長きに渡って描かれて来た過去編。何故これだけの巻数を跨いでまで過去を描いたのか、その答えの全てがこの1冊に詰まっている。東京レイブンズという物語は2人の壮大な純愛の物語だったのだ。「ただいま」「ああ。お帰り、夏目」2人のこのやり取りの尊さと来たらもうね、本当に胸にグッと来た。これまでとこれからを繋ぐ。現代編に勝るとも劣らない面白さを誇る最高の過去編でした。次巻出る前に既刊読み返そうかな。2018/10/21
合縁奇縁
32
『お待ちしています。幾瀬、幾年の彼方で――』 土御門夜光と相馬佐月。陰陽の道を歩む二人の運命的な出会いにより、呪術は黄金時代を迎えた。けれど無情にも『その時』は確実に近づいてくる。敗戦の色濃くなる帝都で、夜光が、そして飛車丸が下す決断は……。「東京レイヴンズ」シリーズ第16弾。過去編完結!舞台は第二次世界大戦の真っ只中の東京。空爆で焼かれる町、人。追い詰められていく日本と、『神』を降ろすことによって帝都を守る結界を築くという極めて壮大で難解な「双璧計画」作戦、夜光の葛藤と佐月の熱意。夜光がみた先の世で、2025/04/13
mt.gucti
26
完了。お見事!輪廻の輪。毎度毎度全く、この人の主役カップルには やきもきされられっぱなしでいて、最後に全て繋がっていくゾクゾクする感じ。この巻にも集約されてます。全ての巻を通ってきて初めて得られるこの感動。やっぱりレイヴンズが一番好き。2019/09/05
わたー
22
★★★★★そして全てが現在へと繋がる。土御門夜行と飛車丸の過去を紐解く過去編後編。激化する太平洋戦争と、その時代のうねりに嫌が応にも巻き込まれる夜行と飛車丸。彼らの結末は既に知っていたが、それでもその最期には涙が止まらなかった。肉体というしがらみを捨て、彼が戻ってくるまでただ待ち続ける。角行鬼の忠義者という言葉が胸に刺さる。そして、これまでの場面をザッピングしながら、送り出された時へ収束する。シリーズ序盤からこれを見越して物語を紡いできたのかと思うと、ゾクゾクする。2018/11/19
ゆうこりん
18
そして現代に戻るー。過去編があったことでより物語に深みが増した。前巻少し挫折してしまったが、今巻は先が気になり一気読み。ここまで読み続けてよかった。また読み直ししつつ次が出るのを気長に待ちます。速筆よりもクオリティ重視。2018/11/30