出版社内容情報
さあ、楽しませてあげよう。悪魔交渉人、最後の事件
沈没船の回収品調査のため晶は豪華客船に乗り込んだ。だが回収品を巡る様々な思惑が交錯し、閉ざされた船内は混乱を極める。そして晶に究極の選択が突きつけられる。それは相棒・音井の秘密に迫る決別への誘いだった
内容説明
戦前に沈んだ謎多き難破船の回収品調査のため、豪華客船に乗り込んだ鷹栖晶と相棒の音井、そして森木。調査開始早々悪魔の気配を感じ、回収品がかつて日本に存在した悪魔研究機関・ファウスト機関が密かに日本に持ちこもうとしていたものだったことを知る。奇しくもバチカン、WMUA、そして秘密結社が船上に集結、ファウスト機関の遺品を巡り、三つ巴の抗争が勃発した。そして明らかにされていく回収品の秘密。「晶。僕はまだ君のことが好きだ」音井を尻目に、悪魔交渉人・晶の最後の事件が幕を開ける。
著者等紹介
栗原ちひろ[クリハラチヒロ]
第3回角川ビーンズ小説大賞で優秀賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダージリン
30
最終巻はサルベージされた豪華客船を舞台に繰り広げられるオカルト、なかなか読ませます! 音井の中の悪魔の正体に迫るし、本当の意味で相棒になれたかな。ラストは森木もふくめて3人で過ごしているのは、やっぱりいいなあ(笑)。なぜ猫とは思いましたが、晶は喜んでいるようだ(笑)。2018/11/19
つたもみじ
18
カオスよりロウの方がエゲツナイのはメガテニストの常識。というのはどうでもいいけど完結でした。晶が無理してきてるなぁとは思っていたものの、もう少し登場悪魔を変えて同じように続くと思っていたので少々驚いた。最初からWMUAは胡散臭かったので、この展開は予測してた通り。ありがちといえばありがちな結末だけれど、収まる所に収まった感で良かった。晶の性格からして無理して悪魔・音井を敵視し続けるより、ラストでの関係の方が良いと思う。双方共に隻眼って事は…目、貰ったのかね?2016/02/05
getsuki
11
完結巻の舞台は豪華客船。ラストにふさわしいダークな展開と相変わらず晶は自身を傷つけるのを厭わないわ、音井はあんな感じだわで事態収束するのかいな?と。結末に関しては色々と曖昧にしてしまっているので、もやもやが残る感じ。賛否両論ありそうですね。2016/04/19
紅羽
9
シリーズ完結巻。これで終わりとは…。もっと読みたかった!…という感想しか出てこないくらい好きな作品でした。最終巻は豪華客船を舞台に調査開始。伏線が一気に回収されたのはいいのですが、ちょっと急足で展開が早い。一気に盛り込みたいところを詰め込んで終わった印象。もう少しシリーズが続けばその辺りもじっくり楽しめたのかな。好きな作品でした。2021/09/21
つかさ
9
やっと読みました!駆け足で読んでしまったので音井の正体に頭がぐるんぐるんしております。でもこの読後感が嫌いじゃない。色々忘れている部分もあるので、シリーズ開始前の短編も含めて読み返したいところですが…掲載していた雑誌をどこにやってしまったか…。捨ててしまったかなぁ。それにしても館長さん…私もすっかり騙されていましたよー。2016/12/16