内容説明
悪しき霊を討つ者・鳴弦師の母を亡くしてから数ヶ月―久遠明は、かつて鳴弦師だった叔父の倫太郎と、その式神で猫の多聞が営む古書修繕店・遠鳴堂に身を寄せていた。退魔の力は持たないが、霊を視ることが出来る明は、転校早々クラスの少女・望月の背中に黒いもの―雑霊の存在を視てしまう。合唱コンクールでの晴れ舞台を前に、霊の仕業で度々危険にさらされる望月を救うため、明は怪異の調査に乗り出すことに。遠鳴堂のもう一つの顔、あやかし事件が集う店の住人として―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
財布にジャック
61
古書修繕店、美形男子、猫と三拍揃ったら、若者向けだろうと何だろうと手を出したくなります。そして、鳴弦って何?創作なのかしら?と思い調べてみたら、「邪気を払う呪(まじな)いとして弓の弦を鳴らすこと」なのだそうです。1巻なのでまだまだ序章ですが、意外にも早い展開で主人公の辛い過去が明かされます。これ1冊だけでも充分楽しめましたが、2巻以降でどんな方向へ物語が展開していくのか凄く気になります。この手のファンタジーは大好物なので、一気に2巻へ行きます。2014/10/23
hirune
48
「かくりよの宿飯」で最悪に酷いやつだった あの雷獣が!こちらでは仔猫ちゃんに化けてて しかも意外と良い奴だった(笑)シリーズの導入部、程々にスリリングでもあって 良い感じでした。霊視が 目を閉じて念じることで視えなくなるというのは、爬虫類や鳥類が持つ瞬膜みたいなものかなぁとか思ったり。あと 私は小中 高校と合唱コンクールってものは無かったんですが、やってみたかったかも〜 楽しそうだもの😄今 合唱してるから良いけどね☆2019/09/24
はつばあば
44
細かいことながら主人公は中学生?高校生?。しっかりしているのよね。早くに父を亡くし母まで亡くなったとなればしっかりするか・・。叔父と猫(式神ではある)多門が暮らす家に身を寄せる。霊を視る事のできる明が新しい学校で友情を紡いでいくなかで自分と叔父の関係が・・。面白いです。淡々としたなかに子供?明の気持ちにホロっとなりながら2巻目に(#^^#)。久し振りの紙本、白髪鬼の字の大きさと比べたら♪。読み終えるのはいつになるやら(;´∀`)2020/08/17
ううち
36
ゆったりと穏やかな感じで読みやすかったです。出てくるあやかしは意外と邪悪。バトルシーンでは叔父の倫太郎さんがかっこよかったです。多聞さんの黒猫はとても可愛らしい。古書修繕シーンも読みたいな。2巻も購入済。2015/06/08
悠
27
最初まったり始まったのですが、たのしくよめました。親を失い天涯孤独だ思っていた明の前に叔父が現れ同居人の多聞と3人で暮らすところからはじまる。母は俗に言う祓い屋の様な事をしていた。明君の思考が割と回りくどい感じはあったけど…続編があるらしい うん! 読みたいと思いました。2023/03/17