- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 日本文学
- > 富士見新時代小説文庫
出版社内容情報
リストラ隠密・弧兵衛、影成敗つかまつる!御庭番が登用されたため、公儀隠密の職を失った元隠密の弧兵衛。悪党退治の影成敗を始めた矢先、阿蘭陀花のいかさま話に引っかかってしまう。怒り心頭の弧兵衛だったが、その詐欺の黒幕には思わぬ忍の影があった!?
友野 詳[トモノ ショウ]
著・文・その他
室谷 雅子[ムロタニ ノリコ]
イラスト
内容説明
お上の意向で失業した元隠密で絡繰り遣いの男は、名を弧兵衛と改めて、伊賀の才蔵、甲賀のお蜜と共に、弱きを助けて悪を懲らす、影成敗を開業した。一方その頃、市中では阿蘭陀花の儲け話が流行していた。一口乗ってみた弧兵衛であったが…。騙し欺され憂世の巷で、大切なのは小判か友誼か情愛か。からくり成敗、此度の始末は―如何に?
著者等紹介
友野詳[トモノショウ]
大阪生まれ。時代劇TRPGに関わり、和風チャンバラファンタジーも執筆。デビュー二十四年目にして本格時代小説に挑み、その深みへと邁進中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
44
登場人物の紹介編だった前巻とくらべるとこちらはより忍者バトル全開。アタック・アンド・カウンター・アタックの連打が活劇として読ませる。では作品全体がハードなトーンなのか?というとそうでないのが面白いところ。主役の弧兵衛が凄絶な闘いの最中に自分の年齢や髪の薄さを気にするボヤキ節を吐いたり妙に可笑しい。事件の発端がセコい詐欺事件であったり、またしてもコンゲーム的な仕掛けで反撃があったり頭を使う感じは興味深い。主要キャラ同士の掛け合いなどユーモアに上手くくるんであって軽妙洒脱。まだ続きそうなので次巻が楽しみ。2014/09/23
ううち
6
前作より弧兵衛がおっさん臭を醸し出してる(笑)非情な展開もあり、やすやすと仲間が増えないのも、期待していた「忍者」らしくて良いです。後半にきちんとバトルがあるのも嬉しい。続いて欲しいです。2014/12/07
あさかわ
4
一冊で終わらせてしまうにはもったいない題材でした。阿蘭陀花の行方ですとか、舞台と浮世絵のその後ですとか、お扇さんの生い立ちですとか、追おうと思えばいくらも追えそうです。チャンバラも折角だからもっと動いてもよさそうなのになあ。ちょっと物足りなくて期待膨らむ展開。今後、一冊完結ではなくぼちぼち続き物になりそうな予感。2014/09/30