出版社内容情報
保健所に送られる直前で助けられた2匹の猫と、福島20キロ圏内で動物の世話を続ける松村さんの日々を追う。写真集『のこされた動物たち』のカメラマンが撮りためた、猫と人のあたたかい関係を感じられる一冊。
内容説明
原発20km圏内、殺処分問題、人間にとっての問題は山積み。でも、「しろ」と「さび」は幸せそうにくらしています。
著者等紹介
太田康介[オオタヤススケ]
1958年生まれ。滋賀県大津市出身。フォトグラファーアシスタントを経て編集プロダクションにカメラマンとして入社。1991年よりフリーに。日本写真家協会(JPS)会員。報道カメラマンに憧れ、80年代後半から90年代はアフガニスタン、カンボジア、旧ユーゴスラビア連邦など紛争地帯を撮影。他にも北朝鮮、中国中南海地区、台湾原発などで潜入取材した経歴を持つ。東日本大震災後は警戒区域となった福島第一原発20km圏内で、動物ボランティアの傍ら彼らの姿を撮影し、現在も活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
118
しろとさびの可愛らしさに下手な同情なんぞを持って読んでいたら、ガツンとやられました。この場所で、福島で、多くの動物の命が失われたのは国や原発のせいではないと。「人々の動物に対する意識の低さが招いた悲劇」であると。松村さんが放射能汚染されたこの地で生きていくと決めた思い。怒りや憤りや反発ではなく、しぜんで穏やかな愛がそうさせたのではないかと、松村さんの鼻にキスするしろの写真を見ていて思いました。2018/03/10
ふう
97
日本より海外で有名だというまっちゃんこと松村さん。「だれも殺させねえ」とい思いで、ひとり原発20㎞圏内に住み、保護した動物たちと暮らしています。そのまっちゃんとしろさび2匹を中心に、いいやんべぇな暮らしを撮った写真文集。最初のページのこちらへ歩いてくる2匹と、最後のページの後姿がとってもいい!とくに後姿からは、「まっちゃんに会えてよかったなぁ。」という会話が聞こえてきそうです。感想は、著者の言葉「どうか動物たちが、もう二度と悲劇に巻き込まれませんように。いつまでもこの幸せが続きますように。」につきます。2015/06/15
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
94
福島第一原発から10kmにある富岡町で、見捨てられた動物たちと暮らす松村さんと〈しろ〉〈さび〉の姉妹猫の日々を写しとった写真集。左が青、右が鳶色のオッドアイのしろはおっとり。さび柄で獲物をとるのが得意なさび。一年中作業服姿でコワもての松村さんは、殺処分が決まっていた牛や犬、ダチョウ(!)たちを引き取り、いまも富岡町で暮らしています。しろ・さびもそんな動物たちの仲間。東北の復興にあたって、国が〈リセット〉を決めたのが、経済価値がなくなり引き取り手がいない動物たちのいのち。しろ・さびがひたすら愛らしいです。2015/05/24
もんらっしぇ
70
まったく計算外でしたが今日この日にレビューをUP。福島第一原子力発電所から12キロに位置する福島県富岡町。原発事故で立ち入り禁止になった地に一人残り、この町で今でも避難せずに暮らしている男と動物らがいるそうな。松村直登さんと犬や牛、ダチョウ!そして2匹のネコたちです。主役はちょっとより目気味のオッドアイの「しろ」と枯草の中にいると保護色になってしまう“さび柄”の「さび」。『だれも殺させねえ』との思いで殺処分問題に立ち向かい一人活動を続ける村松さん。国内より海外で有名人だそうで…私も不勉強でした(-_-;)2022/03/11
ぶんこ
57
もし私だったら・・・犬や猫なら一緒に避難するでしょうが、牛や駝鳥は無理。 泣く泣く残してきたでしょう。 そんな人にとっては松村さんは神様のように感謝でいっぱいの存在だと思いました。 声高に訴えるのではなく、2匹の猫と松村さんの仲睦まじい写真と、自然を優しく写した写真が、心を撃ちます。 間に現れた満開の桜並木に圧倒されました。2015/10/19




