出版社内容情報
若き放浪の日々をつづる表題エッセイほか、2010年代の作品を中心とした詩画63点およびエッセイ16篇を所収。
内容説明
2010年代の詩画63点と随筆16編所収。1973年~2016年のおもな詩画462点のさくいん付き。
目次
詩画(春―一本の茎に 一つの花;夏―心のすみにいつまでも;秋―いのちのゆりかご;冬―一円玉を積み重ねて)
随筆(棚田;左巻き;家のカラス;うどん;足で歩いた頃のこと ほか)
著者等紹介
星野富弘[ホシノトミヒロ]
1946年、群馬県勢多郡東村(現みどり市東町)に生まれる。群馬大学教育学部卒業後、中学校教諭になるが、クラブ活動の指導中に頚髄を損傷、手足の自由を失う。入院中、口に筆をくわえて文や絵を書きはじめる。1979年、前橋で最初の作品展を開催。以後、国内外で「花の詩画展」を開く。1991年、村立富弘美術館が開館。2005年、新富弘美術館開館。2006年、群馬県名誉県民として顕彰される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
どぶねずみ
34
星野富弘さんの作品は一度目を通したいと思っていたので、たまたま図書館の特設で見つけたのでラッキーだった。花のイラストにとても癒される。ここ数日は体調も万全でなく、読書ペースもダウンしていたので、少し気分転換するのにちょうどよい。花の細かい特徴が表現されているのを見るのもとても面白い。疲れたなんて言っていちゃダメだな。花のように小さくても一生懸命生きなきゃと思う。2019/03/13
rapo
7
さりげなく咲いている野の花の、なんと色鮮やかで美しく深みを帯びた色合いなのか。今回初めて見た動物の絵も生き生きとしていて生命力に溢れ、星野さんの優しい眼差しが感じられます。冒頭の、学生の頃の旅を振り返り「やがて歩けなくなることを予感していたかのように、ひたすら歩いた」という一文は切ないですが、今絵を描いていることも「小さな花の中にも広がる未知の世界を、行き先もわからず歩き続ける旅である」とあり、旅がやはり星野さんの原点なのでしょう。私も星野さんの旅に乗って、これからも絵の中の風景を感じていきたいです。 2018/08/27
とことこ
6
この本はお花の絵ばかりでなく、動物や食べ物などもたくさん描かれている。星野さんが足で歩いた頃のやんちゃでパワフルなエピソードに驚き、優しいお花の絵と詩に癒された。2019/05/22
ゆきんこ
3
著者の星野富弘さんは2024.4.28に78歳で呼吸不全で亡くなられた。学生の頃から彼の絵と詩は心温まり大好きで、家にも母が買った彼の本があった。 亡くなられたときに彼の作品からタイトルに惹かれて読んでみた。春夏秋冬の花や鳥などの絵と詩、そして各季節に随筆が入っている。タイトルにもなっている「足で歩いた頃のこと」で大学生の時に旅をした随筆に「やがて歩けなくなる日が来ることを予感していたかのように歩いた」という文章は心に響いた。 2024/05/14
みやび
3
今回も素晴らしい詩画集。毎回思うけどこれを口だけで書いているなんて本当にすごい。どんなに小さな植物や虫にも等しく命はあってみんな懸命に生きている。人間以外はほぼ毎日生きるかの死ぬかの闘いだ。そんな中で人間はなんと大きな顔をして生きているのだろう。思えば道端の草花にも目を向けるようになったのは星野さんの詩画を見るようになってからだった。どんな雑草でもちゃんと見ると本当に美しい姿をしている。2019/07/25




