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出版社内容情報
岩手県に実在する森を舞台とした賢治のユーモラスな民話風傑作童話を,緻密で繊細な線描とみずみずしい色彩で楽しく表現しました。 小学校中学年から一般むき
内容説明
大昔、まだ岩手山の麓の一体が、原始森や野原だった頃のお話です。ある秋の日、四つの森に囲まれた小さな野原に、農民たちがやってきました。男たちが「畑起こしてもいいかあ。」と森に尋ねると、四つの森はいっせいに「いいぞお。」と答えてくれました。農民たちは、さっそく家を建て、土をたがやし、畑をつくりました。そして次の秋。穀物も豊かに実り、畑もふえて、農民たちは幸せでした。ところが、そんなある朝、村に不思議な事件が起こります…岩手県に実在する森を舞台とした、宮沢賢治のユーモラスな民話風傑作童話を、絵本画家・村上勉が、緻密で繊細な線描と、みずみずしい色彩で、楽しく表現しています。子どもから大人まで。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
52
遠い昔、人々と自然はもっとなじみ深いものだった。新しい地に畑を作りに来た人たちと森や山との掛け合いが面白い。狼森のオオカミ達も優しくて良い。岩木山はさすが神のような風格ですね。2014/10/12
り こ む ん
34
森と人の関わりかたを教えてくれる絵本。人は大地に根差し、森や水の恵みのもと生きている。森に向かって問いかける人。それに答えてくれる森。私たちはいつから、我が物顔で生活しているのだろ?もう少し、謙虚にならなければ、ならないのではないかな…2014/01/17
遠い日
13
賢治×村上勉。森は生きている。人はそこから恵みをもらい、恵みをお返しする。人格を持った森たちが、百姓たちにちょっかいを出すところがユーモラス。百姓たちも、森の真意をちゃんと理解して、自分たちの恵みを収める、その気持ちのゆとりと繋がり方に、古来の自然との関係性を見る。2017/02/02
海(カイ)
11
【図書館】森と上手に共存して暮らしているのが、素敵だと思う。 このお話は、おすすめしたい!2014/05/28
Ryo
5
図書館。タイトルにつられて手に取ったのだけど、宮沢賢治と知ってびっくり。「ここに家建てていいかぁ」「畑つくっていいかぁ」「いいぞぉ」という森との会話が自然を大事にしていた人間のあるべき姿に見えて心打たれた。大事な粟や道具がなくなって森に探しにいき(それすらも伺いをたてる)森に居るものたちの悪さだったとしてもとっちめる事なく粟餅をあげたりするところが今の人間との明確な違いだと感じた。読む人がこのストーリーに何を見るのか、大人にも是非読んでほしい本だと思う。2015/04/04
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