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出版社内容情報
にぶくさしこむ月光の中でくり広げられる幻想の世界。ふしぎなやすらぎに満ちた賢治の名作を、ダイナミックに視覚化した大型絵本。 小学校中学年から一般むき
内容説明
ひんやりとうろこ雲がたちこめ、鉛色の月光が、にぶく射し込む晩のこと、とつぜん、シグナルはがたんとさがり、ファンタジーの一夜が幕をあけます。ありふれた日常の風景は、一瞬のうちに幻想の世界へときりかわり、イーハトーヴ鉄道線路で〈虹や光からもらってきた〉お話が展開されます。賢治3作めにいどむ遠山繁年が、豊かな感性と機知に富んだ表現で、格調高く描きだしています。小学中級以上のお子さまにも。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
り こ む ん
31
力強いでんしんばしらの行軍が、よく表現されている絵だと思う。月夜の晩に見慣れた世界が、幻想世界に変わる時。宮沢賢治の世界が広がってゆく。宮沢賢治の作品は、何度、読んでも、独特の表現や言葉は飽きないな。2013/07/16
なると
24
停車場近くの線路で電信柱の列が兵隊になり「ドッテテドッテテ、ドッテテド」と軍歌を歌いながら歩き出す。電気総長が号令をかける。そして汽車が来ると電信柱に戻る。という電気と鉄道の童話。途中、エングランド、ロンドンがどうたらこうたら…と話しているが何だか意味がよく解らなかったので調べてみたら…なんとシベリア出兵の日本軍、特に花巻で演習をした盛岡駐屯の工兵隊などの出動を素材に、シベリア出兵を批判した童話らしい。えばった電気総長もモデルがいるとのこと。宮沢童話は生半可な気持ちで読めません。2016/05/09
のほほん
13
はじめに絵だけを見ました。でんしんばしらのへいたいさんたちも黄色い顔と手のじいさんもこわい。次に文を通して読みました。宮沢賢治が生きていたころのでんしんばしらと今の電信柱は印象が違うのかもしれないと思いました。文と絵を比べながら読むとまた感じ方が違ってきます。何度か読み返して、日本でも電線にお弁当を結んだ人がいたことに気がつきました。賢治さんは電気が危険なものだから近づかない方がいいと皆に注意をしたかったのではないかな。賢治さんのお話は謎解きのようですが、なんだか興味がわいてきました。次は何を読もうかな。2023/06/13
マツユキ
12
絵本で、宮沢賢治。男の子が線路脇を歩いていると、電信柱が動き出し、行進を始めた…。メルヘンのようでいて、怖い。ちゃんと届く所の届いたら、良いのだけど。絵本で色々宮沢賢治を読んで、印象が変わりました。攻めるな。2019/09/21
あおい
12
月夜の晩ドッテテドッテテと電信柱の軍隊が進んでいく。内容はよくわからなかったけど絵の迫力がすごい。2016/09/29