内容説明
カール・デナムは思った―おれの映画を撮るのに、髑髏島以上の場所はない。生いしげるジャングル、風変わりな植物、古代の遺跡にかこまれた髑髏島は、まさにカールが思いえがいていたとおりのロケ地だった。だが、美しきヒロイン、アン・ダロウが島の住民にとらわれ、コングと呼ばれる巨大なゴリラの生贄にされてしまったときから、映画の運命は変わっていく。アンを救うために、カールやスタッフは髑髏島をさまよう。絶滅したはずの恐竜や巨大で凶暴な虫たちと戦いながら、命がけの冒険がつづく。小学生から。
著者等紹介
澁谷正子［シブヤマサコ］
東京都に生まれる。早稲田大学第一文学部を卒業（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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詩 音像（utaotozo）
23
2005年ジャクソン監督版のジュニア向けノヴェライズ。ジャクソン版の長所である緻密なキャラクター作りを反映させ、各人の心情と事情を丁寧に描いている。クライマックスは捕獲場面。コングを思い泣き叫ぶアン、必死に捕獲しようとするデナム、部下を守りたい船長、それぞれの思惑の綱引きが場面の緊張を頂点にまで引き上げる。ここまで盛り上がっては、この先のNY編はさぞや…と思いきや、あとは「エピローグ」扱いで「世界第8の驚異」からコングの死までがさらりと語られる。捕獲の盛り上がりを考えればこれもアリかと思えてしまうのだが。2017/05/16
