内容説明
戦乱と、異界ナユグの変化にさらされる新ヨゴ皇国。帰還したバルサ、そしてチャグムを待っていたものとは…。壮大な物語の最終章『天と地の守り人』三部作、ここに完結。
著者等紹介
上橋菜穂子[ウエハシナホコ]
立教大学博士課程単位取得(文学博士)。専攻は文化人類学。オーストラリアのアボリジニを研究。女子栄養大学助手を経て、川村学園女子大学准教授。著書に『月の森に、カミよ眠れ』(日本児童文学者協会新人賞)、『精霊の守り人』(野間児童文芸新人賞、サンケイ児童出版文化賞)、『闇の守り人』(日本児童文学者協会賞)、『夢の守り人』(路傍の石文学賞)、『神の守り人「来訪編」「帰還編」』(小学館児童出版文化賞)、『狐笛のかなた』(野間児童文芸賞)などがある。2002年、巌谷小波文芸賞受賞
二木真希子[フタキマキコ]
愛知教育大学美術課程卒業後、テレコムアニメーションフィルムに入社。フリーを経て現在はスタジオジブリでアニメーションの原画を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
財布にジャック
71
遂に、大好きなファンタジー作品の最後の幕がおりてしまった。全編を通して魅力的な世界や登場人物やストーリーを堪能させて頂きました。作者がこの巻でどう幕引きをするのか心配でしたが、心配には及ばずなるほど~と思いました。この巻では、ラウル王子とヒョウゴ、チャグムと帝、そしてバルサとタンダのシーンが特に胸に刻まれました。あ~、でも、読み終わっちゃって本当に寂しいです。2010/09/15
まるる
57
とうとう読み終わってしまった。ここまで来ると、どんな困難はあろうともチャグムは大丈夫!って思えるから、ずっとタンダが心配で心配でならなかった。やっと見つけたと思ったら…。もう上橋さんはタンダにどこまで辛い思いをさせるんだ。でもそのあとのバルサの対処がさらに凄かった。子供には分からなくても大人だから分かるよ。「幾度も、この身に触れた手」の意味。とても深い愛情で結ばれてるって分かるよ。最後の最後で二木さんの本編には使われなかったイラストを見て、また涙があふれてきたよ。チャグムにも見せてあげたいよ。2016/12/23
ケロコ
46
『父上、おさらば!』胸を打つ、チャグムと父の帝との別れであった。いくつもの苦難を乗り越えて新たな旅立ちを迎えたチャグム。バルサとの別れ、シュガとの対面など目まぐるしい展開なのに物語はゆっくり進んでいった。ヒュウゴの語りも圧巻であった。男らしい男達と、男勝りのバルサ。人が人を支配することの虚しさをこの本は教えてくれた。まだまだ続いて欲しいという思いが強く残るが、一先ずこれにて終了のようだ。バルサの『おーい、かえったよ!』で物語が終わるのがにくい。大満足の結末であった。2015/03/10
まりもん
43
何とか戦争を終戦することが出来たけれど失ったものが多かったな。タンダを心配して看病するバルサの姿を読んでいつもと逆だな。戦はやっぱり何も良いことをよばなかったな。。ラストゆっくりだけど以前の生活に戻りつつある情景がかかれていて良かった。2016/11/10
れいぽ
36
私たちは新ヨゴ皇国の歴史的ターニングポイントに立ち会えたんですねー。読み終わってからも新ヨゴ皇国は連綿と続いていくのですね。上橋さんに物語の種がふってくれば、その後のチャグム、バルサ、タンダ、トロガイ師etcに再会できる日がくるんだろうな。天である帝と地であるチャグムは決別することでしか分かり合えなかった。帝の「あの子は運の強い子だ」の言葉は、最初で最後の父親らしい言葉。切ないですね。バルサとタンダの絆も素敵だなぁ。誰もが持っている愛情が世界に広がり大事な相手をも包み込む。誰もが誰かの守り人なんだなぁ。2010/11/08
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