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出版社内容情報
妖魔に殺され、いちど死んだはずの李斗は、自身の死体を見た。では、今ここにいる自分はだれなんだ? 封魔鬼譚、序章の物語。
渡辺仙州[ワタナベセンシュウ]
佐竹美保[サタケミホ]
内容説明
記憶力はいいが、何事にも自信のない少年・李斗は、怪事件に巻きこまれ、自分自身をさがしもとめることになる。“封魔”とはなにか?北宋時代のチャイニーズホラーファンタジー、封魔鬼譚三部作。小学校高学年から。
著者等紹介
渡辺仙州[ワタナベセンシュウ]
1975年、東京に生まれる。小中学生時代を北京ですごす。同志社大学大学院工学研究科を経て、京都大学大学院工学研究科博士後期課程満期退学。日本地下水学会会員。現在中国河南省在住。河南農業大学で日本語教師を勤める
佐竹美保[サタケミホ]
1957年、富山県に生まれる。デザイン科を卒業後、上京。SFファンタジーの分野で多数の作品を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
93
宋の時代の中国を舞台としたホラーファンタジー。夜な夜な起こる通り魔殺人、犯人は死んだはずの人間?一方、お家騒動に頭を痛める少年・李斗は、ある晩妖魔に襲われ…。少年少女の道士が妖魔退治に乗り出す軽快なアクションもの。たいへんな身の上になってしまった李斗だが、次巻では抜群の記憶力が生かされるのかな?2017/10/07
chimako
74
小学校高学年~中学生男子に人気の『封神演義』も未読。なかなか手が伸びない中国のファンタジー。何と残念なこと。面白い。児童書だが、人を喰らう妖魔やら義母に疎んじられる腹違いの兄やらイパクトの有る描写も多い。主人公は豪商の息子 李斗。記憶力の天才だが何事にも自信が持てない。その友達呂方は居酒屋の息子。ある日李斗は''ウサギ''に右足を喰われ意識を失う。気づいた時は裸で隣には大きな猪が腹や肩を喰われ死んでいた。まさか、これは。李斗は生きているのか、死んでいるのか。副題「尸解」が意味を持つ。2019/08/28
なま
7
★4 北宋時代を舞台にした中国ホラーファンタジー。海外貿易で財をなした利子達を父に持つ長男(行方不明)、次男の李斗、後妻の田氏との間の三男、小李。相続問題から田氏の信仰宗教、妖魔・・。次々とたたみかける問題と戦闘シーンのスピード感は息をのむ。全3巻で起承転結の「起」の部分が丁寧に描かれる。主人公の李斗の能力や敵か味方か?わからない存在まで「この先、一体どうなるの?!」と思わせてくれる作品。憎しみと復讐の根源の背景に有る物とは。第1回エニックスエンターテイメントホラー大賞 佳作受賞作。今後に期待。2022/08/17
つき
7
ーーそうだよ。おれはいちど死んでいるはずなんだ。おれは墓を掘り起こし、自分のこの目で、たしかに自分の死体を見たんだ。棺のなかで青ざめ面ぁしていやがった。ちくしょう。だったら、ここにいるおれはだれなんだ。-- 北宋時代の中国。記憶力はいいけれど、ひ弱な李斗が、巷で起こっている怪事件に巻き込まれてしまう。 李斗はこの先、封魔の本性を制御できるようになるのかなあ。2017/09/14
凛
2
中国の北宋の時代を舞台にした中華ホラーファンタジーとのことだが、ファンタジーエンターテイメントといった印象。ホラー感はかなり薄く、読みやすい代わりに内容にこれといって特筆すべき点はない。が、小学生(高学年)から読書が苦手な中学生には良いかもしれない。ほとんどの漢字にルビあり。アニメ作品のように魅力的なキャラクターが多い。割と深刻なストーリーだが文があっさりしているのと登場人物があっけらかんとしているのでサクサクと進む。二作目でどう化けるのかが楽しみな作品。2024/05/20