出版社内容情報
これはあたしが十一の年、アイヴィー家で暮らすことになったときに、あたしの身に起こったできごと。信じたくなければ、信じなくていい。たいていの人は、あたしの話なんか信じない。たいていの場合、それが正解で、なぜって、あたしはしょっちゅう、うそをつくから。でも今回は、ほんとの話。ここに出てくることは全部、書いてあるとおりなの。
11歳のオリヴィアは、5歳のころから里親の家や施設を転々としながら生きてきた。今度つれてこられた家が、16番目。18世紀に建てられたその屋敷には昔、400人もの赤んぼうを殺した老女が住んでいたという。なにごとにも敏感なオリヴィアは、屋敷のそこかしこに不気味な幽霊の気配を感じる。老女の幽霊はほんとうにいるのか、それとも、オリヴィアの辛い記憶がつくりだした幻影なのか……?
怒りと悲しみに満ちた11歳の少女の語りが鋭く胸をさす問題作。
内容説明
ここは、あたしの16番目の家。この家には、なにかいる。5歳で保護されてからずっと、いろいろな家を転々としてきたオリヴィア。いつも神経をとがらせていて、ほかの人には分からない音やにおいを感じる「特殊能力」を持っている。今度の家にただよう不気味な気配は、幽霊か、それとも―?
著者等紹介
ニコルズ,サリー[ニコルズ,サリー] [Nicholls,Sally]
1983年イギリスのストックトン・オン・ティーズ生まれ。高校卒業後に半年ほど日本で働き、ニュージーランドやオーストラリアを旅したのち、イギリスに戻ってウォーリック大学で哲学と文学を、バース・スパ大学で児童文学創作を学ぶ。大学院在学中に書いた『永遠に生きるために』(野の水生 訳・偕成社)で2008年に作家デビュー。同書はウォーターストーン児童文学賞最優秀賞を受賞し、2010年に映画化された
杉本詠美[スギモトエミ]
広島県出身。『テンプル・グランディン 自閉症と生きる』で産経児童出版文化賞翻訳作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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