出版社内容情報
図書館の相談コーナーに集まるのは
人間ばかりではないらしい。
ついてくる足音、突然あらわれる小鳥、
そのむかう先は?
「マダガスカルヘビ」「おつりはいらないよ」
「グレーテルの白い小鳥」「和田トシキくんの友だち」「おわかれ」の5編からなる、図書館を舞台にした斉藤洋の奇譚集、第3弾。
内容説明
図書館の相談コーナーに集まるのは、不思議でどこか切ない話ばかり。図書館が舞台の斉藤洋の奇譚集第三弾。小学校高学年から。
著者等紹介
斉藤洋[サイトウヒロシ]
東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞、『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞を受賞。1991年、路傍の石幼少年文学賞を受賞。作品多数
森泉岳土[モリイズミタケヒト]
東京都生まれ。水で描き、そこに墨を落とし、爪楊枝、割り箸などを使い漫画を描く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
108
シリーズ3作目。期間限定で児童読書コーナーで働く主人公。本の相談のついでに何故だか不思議な体験を彼に語っていく。「マダガスカルヘビ」は大人びた言葉使いをする幼児の奇妙な話。「おつりはいらないよ」と「おわかれ」は優しいホラー。作中お勧めされていた狐の本は『白狐魔記』なのかな。この本は私も丁度気になっていたので読んでみたいな。「グレーテルの白い小鳥」病院での怪談。最後の問いにはゾワッとした。彼にはこの仕事が天職に思えるけど今後どうするのかな?このシリーズ好きなのでまだ続いて欲しい。2020/04/12
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
63
82/100点 シリーズ3作目。病後のリハビリを兼ねて図書館の児童読書相談コーナーでアルバイトをする主人公の元に訪れる人たちは相変わらずちょっと不思議な話をして帰っていく。今回も5つの不思議な語っていきました。自分はその中では「おつりはいらないよ」と「おわかれ」が気に入りました。ラストで主人公の病気も全快したみたいなので、このシリーズも終わりなのでしょうか、それとも・・・。2020/04/21
野のこ
62
大手の建設会社に就職が決まってたけれど病気のために一年間、図書館でアルバイトした【わたし】。〈児童相談所〉にたずねにくる人たちの不思議なお話を聞いて体験して、自分を見つめ直すきっかけに。「きっかけはだれの人生にもやってくるだろう。しかし〜」が印象に残りました。【わたし】の読んだその本の日本の児童文学作家ってもしや…。斉藤さんはこのシリーズしか読んでないけど、「西遊記」とか人間に化けた狐の出てくる歴史小説とか出てきてニヤリとなった。2020/04/26
☆よいこ
62
ビブリオ・ファンタジア③最終巻かな?[1.マダガスカルヘビ]②に出てきた、だいち君が再登場。ビックリ箱からとびだしたのは[2.おつりはいらないよ]タクシー運転手の不思議体験談。おすすめは白狐魔紀[3.グレーテルの白い小鳥]小鳥のイメージなかったなぁ、どの本だろう?看護師がストーカーにあい、不穏な影から救ってくれた不思議な小鳥のはなし[4.和田トシキくんの友だち]トシキくんを探している男の子。西遊記[5.おわかれ]葬儀の後に必ず呼ばれる男性のはなし▽西遊記より、後西遊記の新刊を待ってるゾ!2020/04/17
南雲吾朗
56
「アリスのうさぎ」「シンデレラのねずみ」と読んできて、今回は斉藤 洋氏の図書館の相談コーナーシリーズ(っと勝手に呼んでいる)第3弾、「グレーテルの白い小鳥」を読了。「シンデレラのねずみ」では‘’エレベーターのあやかし‘’がチョットぞくぞくさせられて怖い感じがしたが今回の話はどれもちょっと無理があるかなぁという印象を受けた。「きっかけは誰の人生にもやってくるだろう。しかし、多くの人々はそのきっかけを無視し、何も変えようとはせず、十年一日、きのうとあしたを安易につなげていくのだ。」この言葉にハッとさせられた。2023/02/15