出版社内容情報
図書館でアルバイトをするわたしのもとには、なぜか不思議な話が集まってくる。4編からなる斉藤洋の奇譚集。
斉藤 洋[サイトウヒロシ]
森泉岳土[モリイズミタケヒト]
内容説明
図書館でアルバイトをしているわたしのもとにはなぜか、不思議な話が集まってくる。山で怪異に出会った少女をみちびいたのは?四編からなる斉藤洋の奇譚集。小学校高学年から。
著者等紹介
斉藤洋[サイトウヒロシ]
東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞、『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞を受賞。1991年、路傍の石幼少年文学賞を受賞
森泉岳士[モリイズミタケヒト]
東京都生まれ。水で描き、そこに墨を落とし、細かいところは爪楊枝、割り箸などを使い漫画を描く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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mocha
112
図書館の児童書相談窓口に座る主人公。そこへ利用者たちが不思議な体験を語りに来る。ひとりの胸に抱えきれない出来事が、図書館という物語の森に居場所を求めるのか、それとも主人公の波長が引き寄せるのか…。図書館、病身の主人公、一対一で語られるお話、その静けさと森泉岳土さんの絵が絶妙にマッチしていて心地良い。2017/01/31
ちょろこ
86
物静かな雰囲気が良かった、一冊。図書館の児童読書相談コーナーでアルバイトをすることになった主人公。そこで語られる数々の不思議な話。黙って、口を挟まずただ耳を傾けてくれる主人公の醸し出す物静かな雰囲気がとても良かった。淡々と語られる不思議話も図書館という場の静かさと相まって、どの話も心地良さを感じながらひきこまれ、楽しめた。中でも「白い着物」が一番印象的。読んでいる最中よりも読後に一気に冷んやり感に包まれたのがたまらない。2018/11/22
ででんでん
84
市立図書館の児童読書相談コーナーで、アルバイトをすることになった若者が、そこを訪れる利用者から聞いた不思議な話4篇。それぞれにテイストの違う物語なので、全く飽きず、新鮮でわくわくとおもしろい。最後の「白い着物」はなかなか怖かったので、どういう因縁でそんなことになったのか…がわからないのが、私としてはちょっと不満。もう少し手がかりというか想像するヒントがほしかったなあ。若者が利用者にすすめる怪談本として、著者の斉藤さんの本がチラリと出てくるアピールが微笑ましい。2018/11/12
ままこ
80
図書館の〈児童読書相談コーナー〉でアルバイトをしている主人公。そこに来る人達から何故か時折不思議な話を聞かされる連作奇譚短編集。『アリスのうさぎ』最初はファンタジックな話かと思ったけど途中で悪夢みたいな展開に。「わたし」が思い出したことと考え合わせるとあ〜そういうことかもと思ってしまった。『白い着物』これはゾッとする。読みやすく淡々とした文章が余計に不思議さを感じさせ面白かった。泰然とした主人公にも好感が持てる。続編もあるようなので読んでみたい。2018/11/11
南雲吾朗
72
児童書コーナー担当になった主人公の設定もなかなか良いが、主人公が児童相手に真摯な態度で接するところも非常に好感が持てる。些細な事でも、当人にとっては重大な悩み事である。それを真摯に解決する(話を聞くだけ)姿勢が好きである。「ルドルフとイッパイアッテナ」も読まなくては…。2020/03/14
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