出版社内容情報
学校に行けなかった1年を経て中学校に通う「ぼく」。日々の出来事を生き物にたとえながら、少年の細やかな心情を描く小さな物語。
内容説明
ベッドでは、人はみんな就眠儀式をもっている。ぼくの就眠儀式はかんたんだ。ベッドの上でうつぶせにねて、その日の気分でぼくはいろんな生きものを思いうかべるんだ。ドジョウ、ヘビ、ヒツジ、キリン、イグアナ、ロバ…夢想の世界にうかぶ少年の物語。小学校中学年から。
著者等紹介
おぎぜんた[オギゼンタ]
1952年鹿児島県に生まれる。現在ケニア山の近くで農業を営む。これまで農業技術者として、ザンビア、ソマリア、ウガンダ、スリランカ、ケニアなどで活動をする。詩集『時を歩く人』(土曜美術社出版販売)で壷井繁治賞を受賞
高畠純[タカバタケジュン]
1948年愛知県に生まれる。愛知教育大学卒業。絵本『だれのじてんしゃ』でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はなうさぎ
17
ケンは、現在中学1年生。本当は2年生なんだけど、小学生の時、登校拒否になり1年間のブランクがある。精神疾患のためなのか、周りとうまく溶け込めずにいる。就眠儀式として、その日の気分により、いろいろな生き物を思い浮かべ、夢の中に身を置くことにより気持ちをリセットしていく。学校での生活、両親との関わり、ケンの心の声が簡単な文章で綴られていく。比較的薄い本だけれど、内容はけっこう重い。少なからず精神部分で重いので、一気読みするのは大変かも。でも、最後は少し明るさが差し込む感じがあるので、それが救いかもしれない。2016/07/27