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マルベリーボーイズ

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  • サイズ B6判/ページ数 358p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784037267704
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

内容説明

ある朝、ぼくはイタリアのナポリから新天地アメリカへ旅立った。たどりついたのは、イタリア移民がくらすマルベリーストリート。ひとりぼっちのぼくが持っていたのは、ぴかぴかの靴だけだった。19世紀末、ニューヨーク最大のスラム街を舞台にみずからの知恵と勇気で未来をきりひらく、ユダヤ人少年の物語。シドニー・テイラー賞オナーペアレンツ・チョイス銀賞受賞作品。小学校高学年から。

著者等紹介

ナポリ,ドナ・ジョー[ナポリ,ドナジョー][Napoli,Donna Jo]
作家、言語学者。フィラデルフィア在住。大学で教鞭をとるかたわら、児童書やYAを中心に執筆活動を行ない、数々の文学賞を受賞している。『マルベリーボーイズ』でユダヤ図書館協会の選出する2006年シドニー・テイラー賞オナーにかがやいた

相山夏奏[アイヤマカナデ]
翻訳家。神戸女学院大学非常勤講師。イギリス、ローハンプトン大学大学院、児童文学学科に学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

74
とても良かったです。ナポリの少年ベニアミーノは貧しさから逃れるために母親と共にアメリカ行きの船に乗るが、母とはぐれ、ニューヨークで一人ぼっちとなってしまう。彼はナポリに帰る旅費を稼ぐため、必死の商売を始める…。古いイタリア映画のよう。仲間となった少年たちとの友情が素敵です。でも、子供でもやっぱりイタリア人。情に厚いがプライドを忘れない。彼らの必死の生きざまに切なく胸が熱くなります。おすすめ。2018/04/01

NAO

69
19世紀末、5歳でイタリアからアメリカに渡ってきた祖父をモデルにした物語。貧しいイタリア移民の少年たちは、移民の仲介をしアメリカで働かせて金を巻き上げるパドローネと呼ばれる男たちに支配されていたが、主人公のドムは、送り出す際の母の知恵とアメリカに着いてからの自分の機転と工夫でアメリカでの暮らしを確立していく。マルベリー・ストリートは、当時イタリア移民が住むスラム街だった。そこを拠点としながらも古い殻を破って新しい場に乗り出していく勇気と、新しい発想を生み出す機転と知恵が、ドムを成長させていく。 2022/01/11

ぶんこ

41
たった9歳の少年が一人でナポリからニューヨークへ密航。送り出した母の思いがこもった新品の革靴。よく西洋では履いている靴でその人を判断すると言われますが、貧しい人々は裸足だった時代に革靴を履いた少年の背後にはしっかりとした大人の存在を匂わせたのでしょう。また少年ドムの卑屈にならないところ、きちんと働いて得た物を分け与えるところが良かった。仲間を信頼して助け合う姿勢が成功のもとかな。ドムは9歳でしたが、モデルになった著者の祖父は5歳!で一人で密航してきたそうです。2018/04/30

ケロリーヌ@ベルばら同盟

34
男の子は一人ぼっちでマンハッタンに上陸した。ポケットに1セントも無く、ナポリからの出航の朝、母が買ってくれた上等の皮靴だけを履いて。マルベリー・ストリートは、イタリア移民が多く暮らす地域。けれど、皆その日の暮らしに精一杯で、身寄りの無い9歳の子供に手を差し伸べる余裕はない。母さんの元に帰る、その一心でドムは非情な街で生き抜く闘いを始める。「良く聞いて、良く考えて」屋台の手伝いを皮切りに、才覚一つで収入を得、仲間を増やす。その逞しさ。終盤、母が自分だけを船に乗せた理由を理解した彼の決断に胸が締め付けられる。2018/08/18

mntmt

25
素晴らしい!力強い文章。少年のたくましさ、生命力に勇気をもらった。2017/06/12

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