ヒルベルという子がいた (改訂版)

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ヒルベルという子がいた (改訂版)

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  • サイズ B6判/ページ数 163p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784037260309
  • NDC分類 K943
  • Cコード C8397

出版社内容情報

みんなにバカにされたヒルベルにも、深い喜びや恐れがあった。施設を次々に変えられた彼の心を理解しない社会をえぐる。   小学校中学年から一般むき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

84
児童文学。父親はわからず母親からも見捨てられたカルロットーは「ヒルベル」と呼ばれていた。「ヒルベル」はドイツ語で脳・知能を表す言葉ヒルンと、渦・混乱を意味するヴェルバルを合わせたあだ名。施設で暮らすヒルベルは頭痛もちで乱暴でいらずら好きの問題児。しゃべる言葉はどもるが、歌だけは上手だった。癇癪が止められず暴れるヒルベルに周りは困惑し、ヒルベルは施設や病院を転々とする。多くの専門家が検査やテストを繰り返すが、ヒルベルは検査慣れしてしまい対策はなし。▽まさにケーキの切れない子供▽巻末に河合隼雄の解説あり2021/08/20

キムチ

53
半世紀余前の児童文学。小中向けと思われるが大人が読んでも心に染み入る文が綴られる。ナチス批判ものかと思ったが発達障害ジャンルの作品だ。特定の子をモデルにしているのではなく、ヒルベルは仇名~脳を示す語。今ではなじみとなった「生きにくい道」を歩む彼・・理解者は殆どおらず人の先生のみ。わざと親切そうにふるまう人たちを嫌い、それをはっきりと態度で示した。追いつめて恐怖に駆り立てたエディットを魔女と呼び、ある方法で世界を切り開いた。彼の頭はモノを覚えるのには向いておらず生きていくために必要な事を「ならい覚えた」2023/05/27

ふみ

25
どうして心がもっと柔らかいうちに、この本に出会えなかったのだろう。ライオンについて知ることと、ライオンを知ることは違う、と河合隼雄は述べる。ヒルベルのような子について知る努力はできても ヒルベルのような子を知るには 自分は大人になりすぎた。2016/01/01

Mizue

13
出産時のトラブルで障害を持って産まれたヒルベル。施設に預けられるが、頭痛と癇癪に悩まされ、人からも愛されない。あるとき施設から脱走してそのまま行方知れずに。少なくとも、癇癪やいたずらは、愛情に飢えてのことだった。誰かに第一に考えてもらえることの大切さ。2016/02/17

志田健治

6
ヒルベルは正しい。毎日の中で冒険を知り、音楽を知り、真実の世界を知る。周りの人物はヒルベルに教えられながらも、社会の中に戻らざるを得なくなり、やがて忘れる。それは生きることを忘れることに等しい。 ヒルベルが触れる世界を美しい詩のように綴った箇所で何度も胸が熱くなった。心が震えた。名著である。 河合隼雄氏の解説も素晴らしく、一日で読めるボリュームにして、一生読みたい深遠さを秘めた一冊。2012/09/08

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