感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にな
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高校の時に読んだ本で、舞台は1940年前半でWW2真っ盛りの時期で、アメリカ中西部に住んでいるユダヤ人の少女とドイツ兵の青年が交流し合っていく物語。その当時は戦時中である事と、人種問題も絡んでくる。そして結末は甘さ控えめどころか辛口です。でもオススメの一冊。
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渡米したユダヤ人の少女 アンネに限りなく近いイメージを彷彿させるパティーの一人語り形式の小説。この時代の各国の子供達の中では比較的自由に生活する様子が描かれていて 脱走した捕虜兵との恋いが物語の中心であるが 根幹は人種差別であろう その標的は黒人家政婦のルースでもあるが 彼女は奴隷制の名残とも思える しかし描かれる大人達の無理解は絶望的である その象徴がパティーの父なのであるが アメリカに移住したユダヤの人々がこうも差別をするのかとは驚きだ 終盤にロード先生から発せられる言葉の冷徹さに全く救いが無い。2014/08/10