偕成社の創作文学<br> ゆうれいがいなかったころ

偕成社の創作文学
ゆうれいがいなかったころ

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  • サイズ A5判/ページ数 212p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784037202309
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8393

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

59
民話や昔話の形をとった18の短編集なのですが、どれも味わい深い、心に染みるものでした。児童書ですが、これは完全に大人のほうが響く内容ですね。「死」や「死後の世界」を描いていて、どの物語も短いながら深いものを感じました。朴訥とした語り口も独特の雰囲気があっていい。とても地味な本ですが、こういう本に出会えるのは嬉しい。2023/08/27

ちえ

33
読友さんのレビューより◆18の短い話の半分は死者が主人公。亡くなってからも鬼が迎えに来るまで墓場に留まり続ける死者や、三途の川を渡れずに何度も身内の元に戻ってくる死者。姥捨てを思わせる「七つまがり」、温かみや笑いも出る「川端」「墓地」が好み。「芋粥」「ばあやん」のようにただただ一生を終えていく人間の尊さを感じるものも心に残る。巻末、児童文学が死を描くことに関しての上野瞭の解説が良かった。死の再生。通過儀礼。死を人生の終焉とみる物理的人間観に対しての、日本的発想でとらえた他界の表現。2023/10/16

アオイトリ

25
読メのレビューより)死をテーマにしたユニークな短編集。ちょっとそこまでと、異界へ出かけるみたいに、死を馴染のあるものとして描きます。怖くない。深い経験をしたひとなら、きっと心に響くでしょう。民藝の味わいがする挿絵も好き。放送作家を目指していた作者らしい軽妙な語りと哀愁も好き。なぜかしら、河合隼雄の死生観を感じました…。手元に置いておきたい一冊を見つけて大満足。2023/10/10

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