出版社内容情報
願いをかなえるかわりに、なにかをうばっていく。
そんな都市伝説が、二ノ丸くんの身にふりかかる!?
4時ちょうどにスーパーの特売ワゴンにあらわれるお菓子。それは、食べても食べても、けっして太らない不思議なお菓子だという。体型に悩むサクラは、それを手に入れようとするが。……「ぜったいに太らないお菓子」
町はずれにできた<脱出ゲームの館>。ゲームをクリアしながらゴールを目指すアトラクションだ。しかし、あることをすると、二度と出てこられない、という噂がひそやかに広がっていた。……「脱出ゲームの館」
祖父の民俗学調査に同行し、小波山へやってきた二ノ丸くん。その地には、天狗に連れていかれた人々の伝承が残っている。そして、もうひとつの都市伝説が生まれた場所でもあった。……「天狗さまのお弟子とり」
二ノ丸くんは、クラスの校外学習で能楽堂をおとずれた。そこにあったのは、じゃまな恋敵を遠くへ追いやれると伝えられるお面<泥眼>。その力をつかって、二ノ丸くんを転校させようとする同級生があらわれる。……「泥眼という名のお面」
怖さがクセになる連作短編集、第3弾!
都市伝説をテーマにした4編を収録しています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
68
3巻目。ようやくシリーズのスタンスがわかってきた気がする。都市伝説に巻き込まれていく小学生たちを描き、そこに超自然的な部分を残しつつ、一部始終が語られる。しかし児童文学的なハッピーエンドに終わるとは限らない。都市伝説を利用しようと試みた子には、実現と引き替えに何かの形でマイナスと言えることがらが残る。二ノ丸瞑は警告を出して、みんなを守ろうとするのだが……。きょん太の強引に明るい性格が暗さから救っている。彼が関わることでバランスも取れて、瞑くんも影響されながら成長していくのだろう。2020/02/09
☆よいこ
42
二ノ丸くんシリーズ③きょん太は安定の二ノ丸くん好き。ダークになりそうな雰囲気をきょん太のラブが救う。[ぜったいに太らないお菓子]そんなの私も欲しい[脱出ゲームの館]質問に答えると中身が入れ替えられる。救わない。[天狗さまのお弟子とり]タッパーさんの恐怖はんぱない。[泥眼という名のお面]能の面はつけるじゃなくて、かける。最終巻になるのかと思ったじゃないか。▽都市伝説に半端に関わると危険。二ノ丸くんの好奇心の原動力はなんだろう。2019/09/30
kiki
5
二巻で話に出た行方不明の百余の兄は天狗のところで修行しているのだろうか。修行を終え帰ってこられたら、社会で成功するようなので、いつか彼女のもとへ帰って欲しいな。それとは別にタッパーさんへの対処が全然上手くいかないところで、ものすごく焦った。対処ができない予測不可能なものって、どうしてこんなに怖いのだろう…。一話目の女の子のお話は、すごく可愛かった。そして、ボーイズトークの内容も好印象。キョン太は、二の丸くんの調査に協力できるわけではないけれど、本能で正解を選び、彼の生活に彩りを加えてくれる大事な人だな。2020/09/17
へへろ~本舗
4
サブタイトル通り、2巻のある話の続きあり2020/09/11
ともりぶ
4
都市伝説を調査する二ノ丸君。本物がわりと多くて怖いこのシリーズ。夜道のタッパーおばさん怖い!2019/09/21