出版社内容情報
イフガオ族の民族衣装がよく似合うネリ。ルソン島の北部にある棚田の町、バナウェでくらしています。今日も仲良しの弟、ラムといっしょにでかけます。
内容説明
山の斜面に棚田がひろがる村バナウェ。ルソン島の北部にあるこの村にイフガオ族の男の子、ネリがくらしています。弟のラムといっしょにお母さんと会える週末をいつも楽しみにしています。将来、ともだちになるかもしれないだれかの毎日。世界36か国で写真家が撮りおろした、「世界のともだち」シリーズ!小学校中学年から。
著者等紹介
石川直樹[イシカワナオキ]
1977年東京生まれ。高校2年生のときにインド・ネパールへ一人旅に出て以来、2000年に北極から南極まで人力で踏破するPole to Poleプロジェクトに参加、翌2001年には、七大陸最高峰登頂に成功するなど、その後も世界を絶えず歩き続けながら作品を発表している。その関心の対象は、人類学、民俗学など、幅広い領域に及ぶ。開高健ノンフィクション賞を受賞した『最後の冒険家』(集英社)ほか著書多数。2011年、写真集『CORONA』(青土社)にて土門拳賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ゆみきーにゃ
73
勝手にフィリピン=海の近くに住んでいる子を紹介する、と思っていたら山奥に住むイフガオ族の子でした。美しい棚田の写真がもっと見たかった。お母さんとは週末しか会えないって仕方ないけどやっぱり寂しいよね。2021/12/18
猫
12
図書館本。いろんな国の子供たち(ともだち)の生活を覗いてみよう、なシリーズのフィリピン編。海に囲まれた島国、という印象だったけど、ネリが住むのは山肌に棚田が広がる村。地域的に宗教は仏教系とかなのかな?と思ったら国民の93%がキリスト教で5%がイスラム教で…だそうで、勉強不足だった^^; 仕事で離れて暮らしていてなかなか会えないお母さんに、会えた時に笑顔で甘えるネリの表情が可愛い。2018/12/02
itokake
9
世界遺産「コルディリェーラの棚田群」に暮らす少数民族イフガオ族の男の子、ネリ、7歳。運転手のお父さんと2人の兄弟と暮らしている。歴史教師のお母さんは別の町で他の2人の兄弟と離れて暮らしている。毎週末、お父さんが運転するジープニーに乗って母の暮らす街に会いに行く、という日常を紹介する写真絵本。著者は開高健ノンフィクション賞受賞の石川さん。フィリピンというとドゥテルテの鬼のような麻薬取締とか、丸山ゴンザレスが紹介する社会の闇ばかり思い出すが、こういう平和な暮らしも当然あって、ほのぼのする。2021/10/28
しろくま
9
フィリピン、ルソン島北部の山の民、イフガオ族の男の子ネリ君を紹介した本。フィリピンは7000以上も島があるのですね~。お母さんは高校の先生のため1時間以上離れた町に住んでいるそう。ネリ君の村は、電気やガスを使わず高床式の家に住んで伝統的な暮らしをしている人が多いみたいです。歯磨きのうがいした水を谷底へ捨てるのは、ワイルド~!薪で火をお越しお湯を沸かすのですね。素敵な笑顔が印象的でした。2018/06/22
たんぽぽ
8
フィリピン出身の方自体、日本でも身近におられるせいか、ネリやラムのような顔立ちの子供、よく見かけるなぁと親近感を覚える。ネリたちは、世界で一番標高が高く、面積の広い棚田の村で暮らすからには、住まいから買い物・通学など生活に坂が深く関わってくるし、水道・ガスもひかれていないようで不便ではないかと想像してしまう。でも、そこではそれが当たり前の暮らしで、普通の幸せがちゃんとある。いや、かえって日本の都会で失われた、目には見えないけれど大切な幸せが残されているような、何か懐かしい気持ちになった。2017/08/09