内容説明
信田家の子どもたち、ユイ、タクミ、モエには重大な秘密がある。それは、三人のママがじつはキツネだということ。人間のパパの両親にさえ、そのことはしらされていなかった。それなのに、とつぜん、パパ方のおばあちゃんがユイたちのマンションにくることになったから、さあたいへん!しかも、おばあちゃんからおくられてきた古い鏡台がとどいてから、信田家にはあやしいできごとがつぎつぎにおこるのだった。キツネの親戚たちは、やってきてはめんどうをおこし、いっぽう、鏡のなぞはふかまっていくばかり…小学上級から。
著者等紹介
富安陽子[トミヤスヨウコ]
1959年東京に生まれる。和光大学人文学部卒業。『クヌギ林のザワザワ荘』により日本児童文学者協会新人賞、小学館文学賞、「小さなスズナ姫」シリーズにより新美南吉児童文学賞、『空へつづく神話』によりサンケイ児童出版文化賞を受賞。『やまんば山のモッコたち』はIBBYオナーリスト2002文学作品に選ばれた
大庭賢哉[オオバケンヤ]
1970年神奈川県に生まれる。漫画家・イラストレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
64
今回は信田家のパパが主役みたいですね。パパ方のおばあちゃんが、急に来ることになり、信田家は阿鼻叫喚の様相になります。なぜかというと…ママの家族が人の迷惑をかえりみないキツネ族だからです。案の定、おじいちゃんはベランダから現れるし、夜叉丸おじさんは火の玉を連れてやってきちゃうし、みんな冷や汗たらたら。しかも、問題はそれだけではないんですね。おばあちゃんから送られてきた古い鏡台が届いてから怪しい出来事が起こりはじめるのです…。きっと、信田パパにも何かあるんでしょうね。次巻では、その辺りのことにも触れてますよ。2013/04/10
ミーコ
59
シノダシリーズ 2が図書館に空いて無かったので3 を読みましたが 読み終わった後も、とっても良い読後感に浸れる1冊です。まるで映像を観てる様に 頭の中に浮かんで来ます。ウルッと来たりじんわりした気持ちになったり・・・。アンリを鏡に閉じ込めたまま供養してしまうなんて❢ と悲しい気分になったけど、ママの閃きで素敵なクリスマスを迎える所でエンド。 このシリーズを読んで行くのが楽しみです。2016/10/15
takaC
58
2巻と3巻をパラに読んでいたら厚さの関係で3巻を先に読み終わった。サザエさん風に登場人物が成長しないシリーズなのかと思っていたけど季節の流れがあるということはみんな歳をとっていくのか?それならそれで今後の展開が一層楽しみ。ところで朝6時50分が薄暗いというのは冬だから良いとして起きるには早すぎるってどういうこと?あと後部座席に4人並んで乗れるシビックなんてあるの?あ、そんな事言うのは野暮ですか。野暮ですね。2015/07/07
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
56
毎年お正月になると父方の実家に行くことが恒例でしたが、今年は祖母が一人でユイたちの家にやってくることになりました。その時に祖母が預かり物だと言って送ってきたのは古い鏡台で・・。シリーズ第3弾。遠い子ども時代を思い出したくなるお話でした。何だかんだと言って顔を出したがる母方の親戚。登場するたびに何かせずにはいられないところが、登場するたびに一発ギャグをやる吉本新喜劇の芸人さんみたいで面白かったです♪祖母のキャラクターが良かったので再登場願いたいです♪★★★★2013/01/07
anne@灯れ松明の火
28
シノダ!シリーズ3。シリーズ再読中(好きなシリーズなのに、時間が経つと忘れていて、十分楽しんだ(笑))。初めて出てきたパパの家族。ママがキツネだと知らないおばあちゃんが信田家にやってくる。パパの少年時代の思い出にまつわる不思議なおはなし。普通に書いたら、結構怖い話になりそうだが、キツネ族たちのドタバタが混じって、ちょうどいい塩梅。そして、そのドタバタが、ちゃんと大事な伏線となって、最後には回収される。うまいなあ。やはり今回も、名前がひとつのポイント。うん、名前って大事だね。 2016/08/24