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内容説明
緑の濃いレイテ島に住む12才の少年エルバートは漁師の子ども。朝は早くから父さんの手伝いで船に乗る。勉強はもちろんがんばっているけど友だちと遊ぶのも一所懸命。夢は外国航路の船乗りだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
書の旅人
9
常に家族を思いやるエルバート。その志には頭が下がる。それに比べて、親が子どもを、子どもが親を手にかけてしまう事件が増えた。嘆かわしい…。彼が授業で、元気よく読んだという“海”という詩に感銘をうけた。《海 母さん 海はなぜわらうの 太陽の下で キラキラとわらっている 子どもよ それは喜びを思うから わらいはすべての人の希望なの 母さん 海はなぜなくの 岩壁にうちくだかれてないている それは世界の悲しみを思うから いつまでもいつまでもないている》そんな大それたことをいうわけじゃない。ほんの少しでもいい、互いを2017/03/20
itokake
7
漁村の12歳の少年エルバートは言う「海の漁より川漁はつらいんだ」。父もその父も漁師だったエルバートは、8歳から船にのり、学校が休みの時は父の漁についていく。漁師の父を誇りに思い、自分も漁師になるのが夢。そんな彼が「つらい」とこぼす川漁は、夕方5時から時には朝4時までかかってカニやエビをとるもの。お金になる川魚だが、収入は全て母に渡し、母からお小遣いをもらう。エルバートが行う家庭内マネーロンダリング、私も学生時代のバイト代は全て父に渡していたので共感しきり。1986年、レイテ島の小さな漁村を見事に描写。2021/11/22
のん@絵本童話専門
0
レイテ島に住むエルバート、漁師の手伝いをしている。漁から公害の影響も感じている。この時代は貧しく、学校に通えない子も多くて、エルバートもお母さんの手伝いでしばらく休んでいた。マニラの様子も写されているが、貧富の差が激しく、巨大なスラム街もある。全体的に貧しさが際立つ。世界のともだちシリーズと比べると、今も貧しさはあるが農村部まで豊かさが伝わってきていることがわかる。2024/01/23
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