出版社内容情報
椰月美智子、最上一平、森川成美、後藤みわこ、眉村 卓、五人の作家による「1週間」にまつわる物語集。日本児童文学者協会との共同企画。
内容説明
窓のブラインドをおろそうとして、外をながめた。いつものように団地の棟々のあかりがともっているばかりだ。うんざりするほど見慣れた景色であった。あしたもその先も、これまでと同じような日々なのであろう。どこか、ちがう世界に行けたら―。そしてふりむくと、異様な者が立っていた(「見せられたもの」)。「一週間」をめぐる五つの物語。小学校高学年から。
著者等紹介
磯良一[イソリョウイチ]
イラストレーター。黒く塗られた石膏ボードを鋭利な刃物でひっかくようにして作るスクラッチイラストレーション技法で、イラストを創作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tokotoko
37
「1週間」といえば、「長っ!」です。けど、もしかしたら違う発想に変わるかも(変えたい)・・・!って思って、借りてみました。5つの1週間が描かれてます。児童書の分類ですが、全然ね、子供に遠慮してない内容です。現実話も、昔話も、夢話も、出てくる話は、順調とはいえないものばかり。けど、1週間がいい役目をしてくれてました。結局、「長っ!」の発想は変わらなかったけど、「ちょっとイイやつ!!」も入れとこっかな、って思います。2015/04/03
サルビア
21
一週間というテーマで5つのお話が入っています。ちょっと怖いところもあり、ドキドキしながら読みました。後藤みわこ作の「おちちや」は結末がわかるまでは?と思いながら読み、わかったところで、悲しいお話でした。この本は、シリーズになっていて、5分間、1時間、1日、3日とあります。2016/08/03
はるき
15
児童書らしい豪華な挿絵。硬軟織り交ぜたアンソロジー。児童書って奥が深い。2015/07/11
アルカリオン
9
短編5編。なかなか良い。後藤みわこ「おちちや」が印象に残った。途中で話が見えてくるのだが、「それでもいいからそのまま読み続けて」と作者に言われているような気分になった。2021/04/20
かのん
8
シリーズ最後の5冊目です。磯良一さんの絵は別の児童書で見たことがあるのですが、この独特の感じがおはなしの世界に引き込まれます。「白木蓮」の椰月さんは、読みたいなぁと思いながらも読んだことなかった作者さんだったので、読めて嬉しかったです。「この世は夢」は、このあとの続きも気になるおはなしでした。他の3作もそれぞれ全然違った雰囲気の話で、楽しんで読ませていただきました。2015/05/23