内容説明
エリザベスは、すえっ子のみそっかす。なにをやっても、しっぱいばかり。でも、おばあさまからプレゼントされた お人形の「チリン!」というベルの音が きこえると、ふしぎな勇気がわいてきたのです。 内気な少女の 心のあがきと、明るく成長していく姿がいきいきと、あたたかく描かれ、共感をよびます。国際アンデルセン賞優良賞受賞
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
27
クリスマス・シーズンに読むことが最適な1冊。4人兄妹の末っ子として生まれた主人公エリザベス。何もやっても失敗ばかりで、上の3人からみそっかす呼ばわり。そんな一家のクリスマス・ツリーの天辺の飾りは他所(普通は大きなお星さま)と違って妖精人形を飾る。この人形が、右手に持つ杖をそっと(ベスしかわからない)と振ると、ベスの頭の中で”チリン!”と音がする。このベルの音を聞くと、彼女は勇気が湧いてきて、何でも出来るようになるのだ。でも、この妖精人形はクリスマスにしか飾られない。そんなある日……。心あたたまる物語です。2015/01/13
花林糖
11
(図書館本)失敗ばかりの末っ子のエリザベスが不思議な妖精の人形の力を借りて成長していく物語。初版が1966年なので時代を感じさせる箇所もあるけれど、とても素敵なお話でした。2015/06/14
お腹ボン!
5
7歳の夏祭りに父に買って貰い漫画以外で初めて読んだ本。4人兄弟の末っ子の女の子が7歳のクリスマスに毎年クリスマスツリーの天辺に飾られている15㌢程のお人形を手にし、このお人形の世話をしながら成長するお話。(同じ年だったんだと今気付いた)自転車の籠でお家を作り、貝殻のベット・クロッカスの花の帽子・ブナの葉の芽のロールパン、季節毎の花で色んな物を作ってあげます。クリスマスの表現や、当時ライラックという言葉を聞くのも初めてで色んな事が想像もつかなくて、ただただ憧れを抱き、多分妄想壁はこの頃培ったのだと思う。
のん@絵本童話専門
2
『ふしぎなようせい人形』として再発刊されています。ルーマー・ゴッデンのお人形が主人公の童話。ドジばかりで自尊心の低い末っ子のエリザベス。クリスマスツリーのてっぺんについている妖精人形をお守りとして貰います。その日から何かを考えるときには頭の中で「チリン」鈴の音がするように…徐々に助けを借りて自信を取り戻していきます。少し意味の通りにくいところはありますが、こちらの訳の方が素朴で落ち着いていてしっくりきます。こちらは中谷千代子さんが絵を描いているというのも惹かれるポイントです♡低・中学年のお子さんへ2021/12/19