ニホンカワウソはつくづく運がわるかった?!―ひらめき動物保全学

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  • サイズ A5判/ページ数 173p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784035284802
  • NDC分類 K480
  • Cコード C8093

出版社内容情報

人類が動物を絶滅させた原因を明らかにすれば、何をすればよいか見えてくる。ニホンカワウソを追いつづけてきた著者の動物保全学。

内容説明

地球では、淘汰と進化の結果、さまざまな種の生物の出現と絶滅とがくり返されてきた。一方、人類は、さまざまなおこないによって、多くの動物を絶滅に追いやった。その原因を明らかにすれば、今、絶滅が危惧される動物に何をすればよいか見えてくるだろう。絶滅が宣言されたニホンカワウソを追いつづけてきた著者の、ひらめきいっぱい「動物保全学」。

目次

第1章 地上から消えてしまった動物たち―食料にされた動物たち、「絶滅する」なんて考えてもいなかった時代
第2章 保護と保全のちがい―生物多様性ってなんだ?
第3章 外来動物の移入による絶滅―人間の移動が盛んになった時代
第4章 戦争と政変による絶滅―人間のつごうで自然を動かした時代
第5章 狩猟や密猟による絶滅―文明だけが飛躍的に進歩した時代
第6章 運がわるかったニホンカワウソ―環境破壊による絶滅
第7章 動物の再導入と保全―そして希望へ
第8章 炭焼きと里山保全―炭焼きを通して、野生動物の生息空間を考える

著者等紹介

熊谷さとし[クマガイサトシ]
1954年、宮城県仙台市に生まれる。漫画家村野守美氏に師事。グラフィックデザイン、アニメーションを経て、学習漫画家として活躍。また「自然保護運動図画工作執筆家」として、環境教育教材の開発・製作、動物専門学校やカルチャーセンターの講師も勤める。日本野生動物観察指導員、「ふくしまワイルドライフ市民&科学者フォーラム」クリエーター、富山市ファミリーパーク「21世紀の動物園展示を実践する」プロジェクトメンバー。里山の野生動物観察会、講演会を開催するかたわら、絶滅寸前のニホンカワウソを追い続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kayak-gohan

41
野生動物の世界では、同じ個体の生息数が減って、二度と再生してこなくなることを絶滅と言う。著者は絶滅の諸要因を分類し、ニホンカワウソ、ドードー、ジャイアント・モア、チョウセントラ、ニホンオオカミ等々の絶滅種を紹介。そこではいくつかの要因が複合的に絡まりあって絶滅に結びついていること、およびその多くが人間の活動によるものであることが明らかにされる。それへの深い反省を促しつつ、絶滅危惧種の保護・保全を訴えているわけだが、真の保護・保全は生物多様性に対する深い洞察が必要であると述べている点は説得力がある。2015/10/30

yamakujira

10
子供の本を拝借。副題に「ひらめき動物保全学」とあるように、本書のテーマは野生動物の保護と保全だ。絶滅動物の紹介を読むと、地球にとって人類は癌細胞みたいものだと思う。サイやゾウなど、いまだに人間の所為で野生絶滅の危機に瀕しているのが悲しい。象牙なんてなくてもいいのに。ニホンカワウソもトキも、あと20年くらい生き延びていたら絶滅は防げたかもしれないというのはわかるけれど、それを「運」と表現するのは違和感があるなぁ。すべての感じにルビが振ってあるから、興味があれば低学年でも読めるね。 (★★★☆☆)2016/03/10

くろじら

2
「子供向け」という体裁をいいことに俺様口調で自分の個人的な考えを押し付ける文体は、どうも好きになれないなぁ。保護と保全の違いの説明も極論で、著者自身が昔の自然保護団体に感じた不満や不快感を21世紀の子供に押し付けてどうするの? カワウソの話などのように現地で感じたことは大事だし、そういうことをレポするのはすごくいいのだけどね……2017/11/04

ひでかみ

1
3.02019/09/09

まり子

1
話し言葉で語られる文章とたくさんのイラストで構成されていて、とても読みやすかった。多摩動物公園に行きたくなった。動物園のイメージが変わりました(今まで檻に閉じ込めてかわいそうだなと思っていました…)2017/08/16

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