出版社内容情報
クモの糸であみあげる帽子やマフラーを売るクモばんばの店を、ナメクジの坊やが手伝うことになりました。嫌われ者のふたりですが……。
内容説明
なめくじのぼうやは、「きもちわるい」といわれ、いつもひとりぼっち。あるとき、やはりきらわれもののクモのおばあさんとであいます。そのふたりが、クモの糸であんだ色とりどりのあみものを売る「クモばんばの店」で、力を合わせはじめました…。小学校中学年から。
著者等紹介
仁科幸子[ニシナサチコ]
山梨県生まれ。多摩美術大学立体デザイン科卒業。メキシコ国際ポスタービエンナーレ展、ADC賞、スイスグラフィスポスター展ほか多数入選。作・絵ともに手がけた作品に、『ちいさなともだち―星ねこさんのおはなし』(ひろすけ童話賞受賞、のら書店)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
5
嫌われ者のせいで、自分に自信がないナメクジのニュッルの物語。ニュッルを変えたのはクモばんばとの出会いだった。編み物屋のクモばんばは我が道を行く人。そして、努力の人。人は人、自分は自分。クモやナメクジを馬鹿にして口汚く悪口を言い散らかす人達も、心を改めるようになるできごとはニュッルのがんばりのおかげ。強面のクモばんばの心優しいことばが胸に沁みる。輝く銀の糸を、見てみたいものだ。2013/09/28
深青
4
とても優しい気持ちになれるお話でした。嫌われもので一人ぼっちのなめくじ「ニュッル」そんなニュッルが出会ったのは、糸を使って様々なものを織る「クモばんば」クモばんばのお店を手伝う事になったニュッル。そして…。どんな自分でも認めて好きになるって、大事なんだなぁって思いました。ばんばの明るく快活な性格、ニュッルの優しく真面目なところ。とっても好きになりました。2013/07/24
Ayako M
3
みんなから嫌われているナメクジが、クモのおばあさんのお店を手伝ううちに、自信を取り戻していくお話。自己肯定感は、誰かの役に立っている、と感じることで育まれていくのだろう。風景描写や、絵も独特で美しい。低学年から中学年にとてもオススメ!2014/08/29
kana
2
あらゆる時間帯の情景が本当に美しく描かれています。だからといって、決して難しい表現ではなく、子どもたちでも想像力を膨らませられる…。自分は嫌われている、と思っているナメクジの子が自信を取り戻すまでがとても優しく描かれています。2015/02/14
ピッコロ
1
嫌われ者のナメクジのニュッル。そんなニュッルが、くもばんばのお店を手伝うことで、だんだんと自信を取り戻していく。とても心温まるお話でした。読んでみると面白いが、絵が子どもちには、ちょっととっつきにくいかな…2015/05/21