内容説明
いまやあたりまえに語られる、生物の「進化論」。しかし、「進化」を正確に理解する人は少ない。だから「チンパンジーはいつか人間になるの?」という疑問もでてくる。「進化の島ガラパゴス」取材を決行した著者が語る、楽しくてわかりやすい、おどろきいっぱい、「進化論」入門。小学4・5年生から。
目次
進化論
進化論の夜明け
自然選択と適者生存
突然変異
遺伝とDNA
適応放散と収斂
共進化
魔法にかけられた島
ガラパゴスの動物たち
ガラパゴスの近況
著者等紹介
熊谷さとし[クマガイサトシ]
1954年、宮城県仙台市に生まれる。漫画家村野守美氏に師事。グラフィックデザイン、アニメーションを経て、学習漫画家として活躍。また「自然保護運動図画工作執筆家」として、環境教育教材の開発・製作、動物専門学校やカルチャーセンターの講師も勤める。日本野生動物観察指導員、「ふくしまワイルドライフ市民&科学者フォーラム」クリエーター、富士市ファミリーパーク「21世紀の動物園展示を実践する」プロジェクトメンバー。里山の野生動物観察会、講演会を開催するかたわら、絶滅寸前のニホンカワウソを追い続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
57
進化論入門書。ふりがなが親切で興味のある子だったら小学生から読める。▽「自然選択」と「適者生存」それに「人為選択」がある。それだったら進化の途中形態の化石が見つからないのはおかしい…で「突然変異」説浮上。今では「総合説」が有力~という説明。「適応放散と収斂(しゅうれん)」「共進化」について説明。後半はガラパゴス諸島についての話が中心。2009年刊なので2012年に死んだロンサム・ジョージについて書かれている。2019/09/27
かいゆう
13
息子が借りてきた本。子どもの惹きつけるいいタイトルだと思いました。中身は、チンパンジーの話だけでなく、進化論やメンデルの法則などの遺伝、突然変異、自然選択、DNAなど、簡単にいろんな方向から動物の進化についての歴史が書かれています。生物と植物は、互いに利用しながら上手くバランスをとって生きているんだなぁということが分かります。それを潰していっている人間の現状は、非常に問題だと思います。自然保護の世界では、人間の手によって交雑種を作り出すことはいけないことだとされているのは初めて知りました。2014/10/18
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
10
『授業で役立つブックトーク』 https://bookmeter.com/books/5540025 より備忘録。【理科 テーマ ことばで科学】ちいさなみどりのかえるさん→たんぼのカエルのだいへんしん→チンパンジーはいつか人間になるの?→どうしてそんなかお?鳥→絵とき 生きものは円柱形→まどさんとさかたさんのことばあそび→声にだすことばえほん がまの油→ガンバレ!!まけるな!!ナメクジくん2020/08/07
bluemint
5
簡潔でわかりやすい。突然変異で新しい形が生まれると、従来の形態との間で競合が起き、そのなかで自然選択が行われ有利な形質だけが残り、その長い間の積み重ねで進化する、という総合説が主流。キリンのように形が異常なものでも、それが生きてゆくのに都合のよい仕組み(強い心臓など)も同時に備えた突然変異が発生してきた、というがどうにも信じがたい。むしろ環境の変化に応じ集団として変わるべくして変わった、とみるほうが正しいのではないか?証拠はないけど。2017/08/17
てふてふ
3
読みやすくおもしろい。恐竜本を読んでいると進化がよくわからなくて、気になるタイトルだったので読んでみたけど、すごいわかった‼︎とはならない、残念ながら。キリンは結局どうして今の姿になったのか?ヒトは何から進化したのか?結局、外的要因によって突然変異が起こり自然淘汰自然選択の結果適者生存していった結果?化石がもっと見つかると良いのになぁ。10年の間にも、それぞれの島の環境に合わせて進化が起こるっていうのは、すごいなぁと思った。2019/01/13