内容説明
鳥たちは、この地球で、さまざまな旅をしています。旅をする鳥を、「わたり鳥」とよびます。わたり鳥はどこを通り、どこにいくのでしょうか?鳥類学者による20年間におよぶ研究と、画家の想像力が描きだす、わたり鳥の旅の世界。小学校中学年から。
著者等紹介
樋口広芳[ヒグチヒロヨシ]
1948年、神奈川県横浜市生まれ。東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。農学博士。米国ミシガン大学動物学博物館客員研究員、(財)日本野鳥の会・研究センター所長などを経て、東京大学大学院農学生命科学研究科教授。専門は鳥類学、生態学、保全生物学。日本鳥学会前会長
重原美智子[シゲハラミチコ]
1963年、北海道恵庭市生まれ。金沢美術工芸大学工芸デザイン科卒業。小さいころから鳥が好きで、東京港野鳥公園でのボランティア体験をきっかけに、鳥の絵を描きはじめる。95年、アネハヅルの衛星追跡の調査でモンゴルへ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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翔亀
51
絵本である。総ルビで幼年者向けだろう。著者は鳥類学者(大学教授)、渡り鳥研究の第一人者だ。内容的には同じ著者の「鳥たちの旅」(NHKブックス)のリトールド版みたいなものであるが、子ども向けの絶好の素材かもしれない。扱われるのは冬鳥のコハクチョウとマナヅル、夏鳥のハチクマの三種。日本から飛び立ち、ロシアの北極海沿岸、中国北部のロシア国境近く、ジャワ島へと飛ぶ。いずれも著者の研究成果で1990年以降に経路が明らかにされたもの。面白いのが後者の二種が、南北朝鮮の国境の非武装地帯(板門店と鉄原)に滞在するのだ。↓2015/02/11
まるりー
15
学校の宿題、親子読書のため図書館で借りた本。コハクチョウ、マナヅル、クマタカがどう渡っていくのか、発信器をつけ衛星で追った研究の絵本。文字でみる数千Kmではイメージが漠然としているけど、絵本なので経路の通った国(町・川・湖)を地図で表してくれたのでイメージしやすく、人間には真似できない能力に感心した。親も感想文要(-_-;)2014/12/08
紅花
13
わたり鳥の解説書。言葉は簡単だけど、科学のお話なので、地名や東西南北、距離と、低学年にはどうなのかしら?と思う所もある。だけど、その辺がクリア出来ている子には、壮大なスケールのわたりに興味津々。そして、あたかも自分が鳥になっているような絵に圧巻。長い文章と専門的な話の割には、子どもにも飽きない工夫が所々あるので、小学校中学年以降なら楽しく読めそう。2015/11/12
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
10
鳥類学者の20年の研究で明らかになった、渡り鳥の空の旅の様子。2023/04/05
紅花
9
人間が道具を使わずに自力で移動することを考えたら、計り知れない長旅の様子が、ライブの様に書かれて居る。2016/10/05