出版社内容情報
100才になるデューおばあさんが大切にしている箱・・・。黒人一家の愛と歴史を描く心に迫る一冊。 小学校低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
24
100歳になるおばあさんが大切にしているのは、おじいさんからプレゼントされた箱でした。 古くてもみすぼらしくなっても、宝物のような箱でした。 その中には、年の数だけの1セント銅貨が入っていて、一枚一枚がおばあさんの生きてきた年を語ってくれます。 年老いて、子どもたちの下で暮らすようになり、(もっと深い経緯があるようですが)、おばあさんにはその木箱だけが生きる糧のようです。 老いとそれを見つめる目、心のふれあいが現実感を持って押し寄せてきました。2023/11/11
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
16
デューおばあさんは100歳。南部に住んでいたが、北部の都会でマイクの家で暮らすことに。大切にしている1セント銅貨がたくさん入った「たんじょう日ばこ」という箱。それはおばあさんの生きてきた証や歴史が詰まっている。恐らく黒人独立戦争後辺りで生を受けたデューおばあさんは、独立後の自由と差別の中で生きてきたのでしょう。時々過去に戻ったりするおばあさん、孫ではないけれど近しいマイクとの関係はきっとおばあさんの心に染みている。2022/09/15
遠い日
8
マイクの家で暮らし始めたデューおばあさんは百歳。自分と同じくらい大切にしているのが「誕生日箱」という古びた箱。誕生日を迎えるたびに、その箱にしまってきた1セント銅貨。生きた1年の記憶としてだいじに携えてきた箱だ。黒人の歴史を垣間見せつつ、過去と今を行きつ戻りつするおばあさん。本当の関係はマイクにとっては、大大おばさんだが、家で世話をするようになってからは、まるで祖母と孫息子だ。ことばは行き違いもありながら、心はしっかりと繋がっている。ママの合理性からおばあちゃんを守るマイクの心の揺れがリアルだ。2016/10/20
ささ
5
身近な家庭内ヒューマンドラマが好きな方にはお勧めします。短いので、気軽にすぐ読めますよ(^O^)! 続き https://kodomonohonnnomori.hatenablog.com/entry/2019/06/23/231752?_ga=2.172649379.1029504706.1561243143-121216518.15412876222019/06/23
如月
3
セピア色の昔の記憶を連想させる絵を背景に、祖母と孫との信頼関係が、生き生きと描かれている。ニューベリー賞次席の文学作品。2015/03/15