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出版社内容情報
日本各地につたわる女の子と、おねえさん、おばあさんの昔話を、読みやすく語りやすく再話。昔話の豊かさあふれる20話です。
【著者紹介】
徳島県に生まれ高知県で育つ。筑波大学で民俗学を学ぶ。創作のかたわら、昔話の語りを行う。昔話再話に高知新聞連載『ちゃあちゃんのむかしばなし』、昔話絵本に『ゆきおんな』『ちんころりん』など。作品に『祈祷師の娘』『きみはいい子』『あかいくま』『こりゃまてまて』などがある
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
74
女の子が主人公の日本昔話が20話▽わらしべ長者/へひりの番人/豆ころころ/ほらふきむすめ/たわしの神さま/へっぴりよめご/ならなしとり/どんぐりひろい/ぴんぱらりんひめ/竜宮の銭ひり犬/おおみそかの火/お月お星/へびむこいり/花をぬすんだ神さま/たにしのむすめ/おかねのはなし/ホーラのマーヤ/アンカミ・アチャボとかしこいむすめ/赤いちょうと黄色いちょうと白いちょう▽おかねは力持ちの女性で、銃も上手。わらしべや、したきりすずめ、ならなしとり、たにし長者など有名昔話の女性バージョンもある。再話資料あり2022/03/11
がらくたどん
42
先日読んだ『日本のヤバい女の子』(はらだ有彩)は昔話の中に現代のジェンダー観を携えて分け入っていく趣向で面白かった。こちらは女の子が活躍する昔話を集めた児童書。中世以降書き言葉で保存される過程で男性主人公1択になってしまったテキストも口承段階では女性主人公だった場合もある。私見だが語り手が爺か婆かや語りの状況(オナゴ衆の集まりとか)で併用されていた場合もありそう。敢えて標準語というのも児童書としては私は正解と思う。奄美とアイヌの民話が新鮮だった。原話リスト付きなので色々な興味に広げられそう。良書と思います2022/04/24
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
18
あとがきの後「おはなしについて」と題して、中脇初枝さんが20話のおはなしを解説されています。どの地方で多く語られていたかも明記されています。『 わらしべ長者(岩手県 / へひりの番人(高知県 / 豆ころころ(岩手県)/ ほらふきむすめ(青森県)/ したきりすずめ(秋田県)/ たわしの神さま(富山県)/ へっぴりよめご(岩手県)/ ならなしとり(岩手県)/ どんぐりひろい(高知県)/ ぴんぱらりんひめ(岩手県)/ 竜宮の銭ひり犬(徳島県)/ おおみそかの火(宮城県)/ お月お星(岩手県) →2020/09/04
花林糖
18
(図書館本)様々な女の子が登場する昔話集(再話)20話。巻末の著者による「おはなしについて」(各話の解説)があるのも良かった。お気に入りは「たわしの神さま」「おおみそかの火」「お月お星」「赤いちょうと黄色いちょうと白いちょう」。2016/05/10
ヒラP@ehon.gohon
10
最初は、男を女に置き換えた昔話のリメイクかと思ったのです が、実際の伝承であることを知って、驚きとともに昔話の奥深さに感動しました。 「したきりすずめ」や「ならなしとり」などは、慣れ親しんでいるだけに、ちょっと違和感がありましたが、つつましいだけではない女性の存在感に圧倒されました。 なじみのない昔話も収録されていて、あじわいのある本だと思います。2015/06/04