出版社内容情報
からだは大きいのに泣き虫で精神的にはひよわな1年生まさかが、からだは小さいけれどしっかりしている2年生のあきよの姿に学んで、しだいに自立していく物語。子どもの心の成長をあざやかに描いた作品。 第16回(昭和45年)「青少年読書感想文コンクール」課題図書 小学初級
泣虫の一年生まさやと、しっかり者の二年生あきよの友情と自立の物語。 小学校低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
466
1970年初版のこの本を、わたしはいくつのときに読んだのだろう。大人になってからも忘れられず、なかば諦めつつ(絶版になってるだろうと)友人に探して送ってもらったのが、こちら。思えば長いこと「ホタルブクロ」の実際の花を想像だけで過ごしていた。今ならなんでも、ググることが出来るけれど。子どもたちが一日中、親がその所在を把握しないで外遊びが出来ていた時代。そんな時代はもう戻ってくるとは思えないけれど、あきよとまさやとまり子の友情、こういうのは今の時代もこれからも、ずっと続いて行くと信じたい。2019/04/07
はる
66
1年生だけど体の大きなまさや君と、2年生だけれど小さなあきよちゃん。まさや君は気が弱くて泣き虫。あきよちゃんは勝ち気で喧嘩っ早い。まさや君の周りの風景が懐かしい。あきよちゃんは上級生にも平気でケンカ!このケンカがまたかなり本気。あきよちゃんカッコイイ。小さな世界から脱け出して、冒険を経験するまさや君。子供の成長を叙情的に描いた名作。こういう冒険は誰でも覚えがあるのかな。ホタルブクロの群生している景色を見てみたい。2021/03/20
Kawai Hideki
36
娘が「お父さん、この本知ってる?」と言ってオススメしてくれた、思い出深い本。娘の感想は「面白くていい話」、最後に「やった!読み終わった!」という気持ちがして、「裏表紙から、ぱわわぁ〜って光が出てくるように思えた」とのこと。本書は小学校1、2年の低学年の子達の、日常の中での小さな挫折や冒険心、他者貢献を通じた「心の成長」に丁寧に寄り添うお話し。当時娘は2年生。クラスでも一番背が小さかったので、「小さな2年生」に感情移入して読んだのだろうな、と推察。こんな本を読むようになったかと、感慨もひとしお。2021/04/11
詩 音像(utaotozo)
33
再読かと思いきや、読書メーターで登録するのは初めて。出版された1970年、まさに「大きい1年生」だった時にリアルタイムで読んで以来の愛読書。49年経っても全く古びていない。この名作がいまだに版を重ねて(手にした図書館本は2018年3月の217刷)読まれ続けていることが誠に素晴らしい。後半の展開はまさしく冒険小説で、主人公の気持ちと一体化しつつどんどん読み進めてしまう。旅の終わりと思わせて、追跡者の視点に切り替える構成も巧み。冒険の果てに見る景色の美しさ、荘厳さ、その光景と経験が主人公を大きく変える様に涙。2019/08/10
tera。
33
自分が小学生の頃に読んだ本が、未だにこうしてたくさんの人に読まれているって、とっても嬉しい。初版が1970年なので、まさやが持っていた35円でも子供にとっては大金だったのだろうか。子供の頃はまさやと一緒に自分も冒険しているような気になって、ハラハラしたり心細くなったりしたけれど、今は「まさや」も「あきよ」も見守る大人の目線になってしまってちょっと寂しかった。そして今も昔も「まり子」がやっぱり一番大人だよなぁ・・という感想だけは変わらない。子供の頃に好きだった本は、今でも好きなのと同じように。2014/06/11
-
- 電子書籍
- 一生懸命機械(1)