出版社内容情報
ムシムシ新聞社の自然科学部記者、七星あまみちくんは、読者からの質問に答える係でもある。今回届いた質問は「ギタイの虫について教えてください」というもの。メールに添付されていたのは、どう見ても枯れ葉にしか見えないガの写真。これはアケビコノハというガだとわかったあまみちくんは、早速ギタイの虫の取材へ! ギタイの種類や、恐ろしげなギタイ、一人ギタイのオンパレードのアゲハチョウなど、なぜここまでギタイするのか! 虫の世界のギタイは奥深い。そして、キーとなる言葉は「進化」だった。ギタイの不思議をわかりやすくユーモラスなイラストで説いていく知識絵本。
内容説明
ぼくは七星あまみち。「ムシムシ新聞社」自然科学部の記者です。読者からの質問に答えるのもぼくの仕事。枯れ葉のようなガに気づいたみみちゃんから、写真といっしょに、こんなメールが!「これはてんてきに見つからないよう自然のものに、そっくりなからだになったギタイだそうです。どうしてこんな姿なんですか?ほかにもギタイの虫がいますか?すごく興味があります。」よしっ、取材にでかけるぞっ!小学校中学年から。
著者等紹介
三輪一雄[ミワカズオ]
1959年大阪生まれ。東京造形大学絵画科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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アナクマ
34
虫の新聞社に、擬態についての質問が舞いこむ。擬態は2種類。隠れる擬態と、目立つ擬態。それは偶然と天敵による自然選択の結果。もしかしたら、まだ知られていない(何かしらに激似の)個体があるかもしれないと思うと観察も一層楽しみに。◉「テントウムシは成虫も幼虫も危険を感じると(足の関節から)黄色い液体を出すだろ…それを食べると、口のなかがしびれるほど苦いらしい。水玉もようを、天敵は忘れない」◉調べてみたらトリノフンダマシは蛾の幼虫じゃなくて蜘蛛の一種だった。2022/08/27
たーちゃん
21
息子は「ここにいるー!」と擬態を見破って楽しんでいました。2023/05/31
lovemys
8
ムシたちの擬態について詳しく書かれています。ムシムシ新聞社、楽しそうだな。色々と知識が深められて楽しかった。虫とかと進化とか、スゴイなと感心してしまう。幼虫から成虫になるだけでも感動してしまうのに、小さな虫に身を護るための諸々が備わっていると思うと、自然界の素晴らしさを感じる。今年の夏も、虫をたくさん観察しよう!2022/07/24
遠い日
8
シリーズ2。#NetGalleyにて拝読しましたが、三輪一雄さんはやっぱり紙の本でじっくりと細かな描き込みを見たい。昆虫の擬態について、ムシムシ新聞社の七星記者が取材しながら、読者の疑問に答えていく。擬態は天敵から身を守るためであるのはもちろんだが、逆に擬態することで遂げた進化があるということに、いつもいつも感動してしまいます。全ては、次代に命をつなぐため。2022/07/10
遠い日
8
「こちらムシムシ新聞社」シリーズ。三輪一雄さんらしい情報量の多さがありがたい。虫の擬態は、何で読んでも、いつ読んでも、好きで好きで、知っていることでもその度に感動です。擬態はもちろん天敵の目を欺き、自らの命を守るためですが、それが天敵によって進化させられてきたという考え方に、またまた「へえ〜〜!!」です。そして、攻撃することができない擬態のあり方であっても、「見つからない」ことで命をつなぐことができるというシンプルなシステムにまだ進化の余地があるなんてすごいと感じます。#NetGalleyJP2022/04/27