出版社内容情報
大きな川から用水路をつくって水をひき、米作りをしてきたダルマガエルのとうきちや、イシガメのがんじい。
まわりでくらすイタチのおりょうや、カニのもくずは、自分の田んぼにまでは水がこないので、おもしろくありません。そこで、むりやり水の道を変えてしまいます。さらには新しい村もできたりして、このままでは水のとりあいで村同士がけんかになってしまいます。
そのとき! てんびんで水を運びながら、とうきちはあることを思いつきました。
「こうすりゃ、まるくおさまるんじゃなかろうか」
そのアイデアをもとに、みんなで力を合わせてつくりあげたのは……。
農業用水を平等にわける施設である「円筒分水」をモチーフに、水をめぐって生きものたちがくりひろげる騒動をえがく、創作むかし話です。
円筒分水とは…サイフォンの原理を利用し、下側につくった水路から、上につくった円筒型のしかけに水をふきあがらせることで、平等に水をわける施設。全国で200カ所以上あるともいわれている。
内容説明
「なんとかもめずにすむほうほうはねえものか…」たんぼのみずをめぐるどうぶつたちのおおそうどう。4歳から。
著者等紹介
かじりみな子[カジリミナコ]
1976年、兵庫県姫路市生まれ。武蔵野美術大学油絵学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mntmt
6
水は命のように大切なんだなと思いました。2023/08/19
まるす
2
動物の絵柄も和風かわいいし、水問題がよくわかりよかった。いたち…。2023/11/25
NOYUKI
1
なかなか渋いテーマの絵本…治水だ。水問題は死活問題だもんね。円筒分水って初めて聞いた。現存してるなら見に行きたいなー、2023/11/21
たくさん
1
水をめぐっての中世の争いというのは記録に残っているものなど血なまぐさいどろどろとした人間関係だらけなんだろうし、女をよこせとか金をよこせとか上のものにわいろをやってこれは見逃すとかそんなんが横行していたのだろう。公平っていうのは日本人とても好きだし、よその東アジアでは漁夫の利とか一挙両得とか不正しても残ったものをとったもの勝ちだけど動物同士の殺し合いにならなくてよかった。 2023/09/23
しい
1
用水路について。2023/08/15