出版社内容情報
おかあちゃんは、ほとんど目がみえない。
三味線をひくのがうまい。口が悪くて、えばっていて、たくましい。
ひとりでどこへでも出かけていく。
みんなのことが、ぼ~っとゆうれいみたいにしか見えていない、
と言っていたおかあちゃんの目が、ある日とうとう、何も見えなくなった。
その日だけ、おかあちゃんが泣いた。
でもおとうちゃんの一言
「目も悪くて、口も悪くて、意地も悪い。それはヘレン・ケラーじゃな」で、
お母ちゃんは笑顔に。
「ようし、こうなったら、日本一のヘレン・ケラーになっちゃるで」
作者の小手鞠るいさんが目の見えないお母さんに心を寄せて描いたフィクション。
全て岡山弁でつづる。(小手鞠さんは岡山出身)
エピソードは、実際あったことばかりなので、リアリティがある。
障害のある人が身近にいたら、障害を特別と思わず普通のこととして受け入れる、
そんな世界を子どもたちに知ってもらいたくてと書かれた作品。
ダイナミックなこしだミカさんのイラストがストーリーを盛り上げている。
内容説明
“口ごたえ、すな。子どもというもんは親のいうことをきくもんじゃ。”目が見えない、口がわるい、いじもわるい。でも、ガッツがあって、やさしくて美人の!?おかあちゃん。5歳から。
著者等紹介
小手鞠るい[コデマリルイ]
1956年岡山県生まれ。同志社大学卒業。小説家。詩とメルヘン賞、海燕新人文学賞、島清恋愛文学賞、ボローニャ国際児童図書賞などを受賞。2019年には『ある晴れた夏の朝』(偕成社)で、日本子どもの本研究会第3回作品賞、小学館児童出版文化賞を受賞。1992年に渡米、ニューヨーク州ウッドストック在住
こしだミカ[コシダミカ]
1962年大阪府生まれ。絵本作家、立体造形作家。海洋生物学者に贈られる「神戸賞」の受賞トロフィーや絵を制作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶんこ
どあら
ヒラP@ehon.gohon
anne@灯れ松明の火
ヒラP@ehon.gohon