出版社内容情報
ポーランドの昔話の再話。昔ポーランドの首都だった(現在はワルシャワ)クラクフにある、ヴァヴェル城にまつわるお話で、観光ガイドさんは、お城の下にある大きな穴の説明をする時、このお話をします。このお城の地下に、いつのころからか住むようになったりゅうは、大きくなって、動物も人もまるのみしてしまい、ひとびとから怖れられていました。とうとう困った王さまは「恐ろしいりゅうを退治したものは、王女と結婚できる」というおふれをだしました。ところがたくさんの強そうな男達がかかっていっても、あまりの恐ろしさに逃げ出してくる始末。お城に住むかしこい靴職人のドゥラテフカが、智恵を絞って、りゅう退治にのりだします。おそろしいりゅうも、どこかユニークで、のびのびとしたイラストで描かれた昔話です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
42
図書館に展示されていた。表紙のりゅうの青い色に引きつけられたのと、クラクフというポーランドの地名(ナチスの強制収容所があった)に反応して読んでみた。ヴァヴェル城にまつわる昔話。2024/09/18
マツユキ
15
ポーランドのお城に伝わる龍退治伝説を絵本に。絵が可愛いので、定番のストーリーが逆に生々しく感じてしまいました。龍に同情してしまいましたが、靴屋の少年の知恵は最後までお見事でした。2023/06/16
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
15
ポーランドの昔話。お城の地下にあるほら穴に住む竜。成長し大きくなるとなんでもペロリと食べてしまい、困った王さまとお姫さまは、竜退治した者に姫と結婚させる!とおふれをだしました…。龍はお腹が空いたから食べているだけのことなのに…と思ってしまうのは、可愛い絵だからかしら?2020/08/20
あおい
14
りゅうを退治した者は王女と結婚できる。強そうな男達が次々失敗する中、名乗りをあげたのは靴職人のドゥラテフカ。さてりゅう退治はいかに?羊や人を食べようとする困ったりゅうなんだけど可愛くて憎めない。2020/09/04
けいねこ
12
ポーランドの昔話の再話。りゅうを退治したら王女さまと結婚できるというのはよくあるパターンだけれど、王女さま自らが提案するのはめずらしいかも。りゅうには気の毒だけれど、おおらかな画面で、りゅう以外みんな幸せなようなので、めでたしめでたしですね。りゅう退治の発生って、なにが原因なんでしょう。2020/12/05