出版社内容情報
むかしむかしのお話です。あるとき、お姉さんが頭が痛くて寝ていると、枕もとでゴソゴソ音がしました。目をあけると、小さな小さな貴公子が立っていて、こういいました。「この部屋を馬車がとおるのを、お許しいただけないでしょうか? 妹がきょう結婚式をあげるのですが、雨で道がぬかるんでしまったのです。」しばらくすると暖炉から、白ネズミにひかれた小さな馬車がやってきました。乗っているのは、銀色のドレスを着た美しい花嫁です--。19世紀を生きたポーランドの女性社会運動家が書き残したおとぎ話を、日本オリジナルで絵本化しました。優美で繊細なお話にぴったりの絵で、贈り物にも最適です。
内容説明
まどごしに、銀色のドレスをきた、かわいいはなよめのすがたがみえました。ひざまでとどく金色のかみに、レースのベールと銀杯花の花かんむりをのせています。となりに、ハトのように白いかみの、ながいひげをはやした父親がすわっていて、白テンらしい毛皮と、そろいのぼうしにすっぽりうもれています。うつくしい描写がちりばめられた、知られざる名作を絵本化。19世紀ポーランドの女流作家がのこした、宝物のようなおとぎ話。4歳から。
著者等紹介
ジミホフスカ,ナルツィザ[ジミホフスカ,ナルツィザ]
1814‐1876。ポーランドの小説家、詩人、社会運動家。ワルシャワの小地主階級に生まれ、母親が幼いころに亡くなったため親戚の家で育てられた。女学校を卒業後、大貴族ザモイスキ家の家庭教師になる。しかし、この家族とともにパリに滞在して民主主義を知り、貴族社会と決別。帰国後、進歩的な人々との親交を深め、婦女子のための教育機関を設立するなど、ポーランドにおけるフェミニズム運動の先覚者となった。没後も未完だった作品や膨大な書簡が相次いで出版された
足達和子[アダチカズコ]
東京都生まれ。翻訳家、通訳。法政大学文学部日本文学科卒業後、ワルシャワ大学に留学。在学中に執筆した『日ポ・ポ日小辞典』が1982年にワルシャワで出版された。訳書に『ふゆのさくら 現代日本名詩選』(日ポ2カ国語版、1992年度日本翻訳出版文化賞受賞)がある。2015年、ポーランド大統領よりカバレルスキ十字勲章を授与された
布川愛子[フカワアイコ]
神奈川県生まれ。イラストレーター、デザイナー。東京藝術大学美術学部デザイン科卒業後、広告イラストや書籍の装画、文具のデザインに従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ままこ
みさどん
退院した雨巫女。
あおい
憩子
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- 和書
- 標準語に訳しきれない方言