出版社内容情報
抱っこされて家に帰る男の子の目に、夜の街の情景が映ります。一日の終わりを思い思いに過ごす人々を静謐なトーンで描き出す、おやすみの絵本。
内容説明
いつものよる。とくべつなよる。みんなゆっくり、ねむれますように―4歳から。
著者等紹介
みやこしあきこ[ミヤコシアキコ]
1982年埼玉県生まれ。武蔵野美術大学卒業。大学在学中より絵本を描き始める。2009年『たいふうがくる』(BL出版)で第25回「ニッサン童話と絵本のグランプリ」大賞を受賞。2012年『もりのおくのおちゃかいへ』(偕成社)で第17回日本絵本賞大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
343
みやこしあきこ作。私はこの絵本作家は初めてだが、すでにいくつかの賞を得ているようだ。また、今作の作風がこの作家の一般的なスタイルなのか、あるいはこれがやや特殊なのかもわからないが、とにかく雰囲気のある絵だ。表紙もそうであるように、強調された遠近法の消失点の向こうは、おそらく深い深い闇である。描かれているウサギの母子の無表情が何か怖いようでもある。日常の裏側の夜の世界は、こんなにも神秘に満ちている。しかも、そうでありながらも、ここで描かれているのは夜の日常である。2024/08/15
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
169
灯りがあたたかいのは、その先にだれかのいとしいひとが待っていると知っているから。冷たい風が頬をなでてもほほ笑みが絶えないのは、おみやげをあけるあなたの笑顔が浮かぶから。知らない夜道もこわくないのは、ひだりてを満たすぬくもりがまちを魔法のくにに変えるから。電気を消して暗闇が部屋を満たしてもこわくないのは、あなたがふんわりとおふとんをかけてくれたから。 夜が親しいのは誰かに守られていた頃の記憶。街をてらすすべてのあたたかい灯りに、それぞれのしあわせが灯っていることを夢みて、そっとめをとじる。おやすみなさい。2020/01/12
馨
163
おやすみ前に読み聞かせる絵本って感じでした。夜になり人通りも減った街並み、明かりのついている家ついていない家、それぞれにくつろいだり楽しんだりしている様子を想像しながら眠りにつければ、良い夢が見られそう!2016/04/17
seacalf
126
お母さんに抱きかかえて貰いながら通る夜の道。暗闇に浮かび上がる幾つもの窓からは、音や香りと共に夜の穏やかな時間を過ごすさまざまな場面が見える。少し靄がかかったような絵のひとつひとつが素敵。夜がもたらす心地好くて不思議な雰囲気を上手に表現していて、見る者に癒しを与えてくれる。2018/05/07
ぶち
115
誰もいない静かな夜の街を、遊び疲れた坊やがお母さんに抱っこされて家に帰っていきます。坊やの心地よさや安心感が伝わってきます。さまざまな家の窓からは、暖かい色の灯りが漏れてきます。一日の終わりをそれぞれに過ごす人々の様子が垣間見えます。店じまいをする人、温かい食事の用意をする人、一人で静かに過ごす人、パーティに集まって賑やかに過ごす人々...。お父さんが迎えにきて、坊やはベッドで満ち足りた気分で眠りについていきます。窓から漏れるオレンジ色の灯りに安心感を覚える、そんな情景を静かに描き出した素敵な絵本です。2021/06/16
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