出版社内容情報
国境の家に育った兄弟は敵と味方にわかれて戦い、傷ついて母のもとに帰ります。母親の立場から描いた説得力ある“反戦絵本”。 小学校低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
22
すごく好きな話なんです。で、本棚に入れておいたらついにオタマさんが気づきました。「血だよねこれ」と兵士たちの絵を眺め、最後まで真剣な表情。いえ、最後のページではにっこりしてました。ふふふ、お花なんか捧げ持っちゃってこのろくでなし男の子たちったら!お母さんの顔がまた不安げなのにも笑えました。2017/06/21
猿田彦
14
母さんは家の周りで戦が始まっても我関せずで、屋敷の周りを高い塀で囲み二人の息子と家畜を飼い、ジャガイモを植えていた。二人の息子は塀の外を行進する兵隊を見て、軍隊に入った。そしてそれぞれの軍の将軍と、司令官になった。それぞれの軍隊は食べるものがなくなったとき、母さんの植えたジャガイモ畑の塀を壊して突入した。ジャガイモを食べ兵隊も息子たちも満たされた気持ちになった。もう戦争は終わりだ、戦争は誰一人幸せになれないとじゃがいもと母さんが教えてくれたからね。2025/09/02
紅花
14
「食べ物」で戦争は起きるけど、「食べ物」で戦争をやめることも出来る。戦争には正義があるような気がするけど、兵隊は格好良いような気がするけど、コツコツと畑を耕すことの幸せ。2015/11/24
ochatomo
12
アメリカの絵本 戦争の非生産性が伝わる 彩色した新版(「かあちゃんのジャガイモばたけ」))よりも地味なこちらがリアルに感じた 訳は今江祥智さん 原題“Potatoes, potatoes” 元本1967年 1982刊2020/08/19
遠い日
12
評論社から新訳版『かあちゃんのジャガイモばたけ』が出たのをきっかけに、読み比べ。愛する息子たちを守りたかったのに、なぜ戦へと駆り立てられて、息子らは出ていったのか。愛された日々の記憶は、凄惨を極める戦場で、やっとかけがえのないものだとわかる愚かさ。それでも、このかあさんの愛の大きさ、強さが、全ての兵士を救う力となった。2018/11/24




