出版社内容情報
1999年にターシャが全面的に絵を描き直した新版。静かな雪のイブのようすをオールカラーで情感豊かに描いた美しい絵本です。 5才から大人まで
内容説明
クリスマスのまえのばん、子どもたちが待ちくたびれて眠ってしまった家に、そりに乗って空からやってきた陽気なこびとのおじいさん。サンタクロースを迎えるのは、まずその家のイヌとネコです。ワシもフクロウも、ウサギからネズミまで、サンタを歓迎します。初版の絵をターシャ・テューダーが全面的に描き直した新版です。小学上級から。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
316
詩のクレメント・ムアはアメリカの聖書学者。原文を見ていないのでなんとも言えないが、おそらくは韻律性に富んだ歌うような調子の文体だと思われる。内容で、ちょっと変わっているのは、「とうさん」がサンタクロースを目撃することと、8頭のトナカイにダッシャー、ダンサーなど、それぞれに名前があること。中村妙子は多数の訳書があるそうだが、本書の訳文は語彙の選択が幾分古く、またリズム感がよくない。ターシャ・テューダーの絵は、この人らしいアーリー・アメリカンの風俗で描かれる。これは概ね期待通り。2023/12/22
buchipanda3
110
深々と夜がふける冬の空、月あかりの下をそりが微かな音を鳴らしながら近づいてくる。そんな光景を描いたターシャさんの細緻で叙情的なタッチの絵が穏やかに沁み込む。やがて静かな遠景から一転、暖炉の前、ステップを踏むように飛び出してきた小柄なサンタさんに心が躍る。それを迎える動物たち。ターシャさんと言えばコーギー。そのコーギーたちや猫たち、さらにふくろうたちや隠れるようにいたねずみたちもみんな可愛らしかった。ちょっとだけ騒がしいクリスマスの前の晩はあっという間に過ぎていく。翌朝の歓喜の声が聞こえてきそうだ。2020/12/22
ままこ
101
軽やかにやってきた茶目っ気たっぷりのサンタさん。リズムカルな詩に合わせたターシャ・テューダーさんの温かみのある絵が素敵。見返しの絵も可愛いな。不思議で温かなクリスマス・イブのおはなし。【読んだ本2020冊目】2020/12/12
いこ
92
子供だけでは勿体ない。むしろ大人向きの絵本であると思う。ターシャ・テューダーの独特な世界観を持つお洒落な絵。そして、リズム感に溢れ歌うように読めるクレメント・ムアの詩。中村妙子さんの訳が光っている。表紙をめくると楽器を演奏する犬。美しいクリスマスリースのような楕円形の中で演奏している。このリース型は全頁に渡っており、リースの外は綺麗な星空だ。クリスマスのまえのばん、小さなサンタがやってきて、慣れた手つきでプレゼントを並べ、パイプまでふかしちゃう。それを見ていたのはとうさんだけ…。本当に美しい絵本だった。2023/12/23
seacalf
85
ターシャ・テューダーの世界、初体験。まず頁を開いて見返しの愛らしいコーギー達の姿にめろめろ。ホルンを吹いてるなんて可愛い過ぎるじゃないか。無知で恥ずかしいが彼女は無類のコーギー好きで有名でしたのね。コーギーに限らず、所狭しと動物達がいっぱい登場。小人だけど元気いっぱい、パイプをくわえて小粋なサンタさんの描き方もとてもいい。もうお馴染みとなったクレメント・クラーク・ムーアの詩もターシャの手にかかると印象が随分と変わるから面白い。楽しいクリスマスの雰囲気がいっぱいつまった素敵な絵本だ。2021/12/23
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