出版社内容情報
たいようが弾くオルガンの音とともに、象の形のゾウバスは長い長い旅をする。あふれる色彩が音楽のように鳴り響く傑作絵本。
内容説明
たいようオルガンに見まもられて、ゾウバスは長い長い旅をします。のりたいひと、てをあげて。どうぞどうぞ、のったりおりたり、ゾウバスはしる。あふれる色彩が音楽のように鳴り響く圧倒的な絵本体験。第1回JBBY賞受賞、2008年IBBYオナーリスト(世界優良図書)選定。3歳から。
著者等紹介
荒井良二[アライリョウジ]
1956年山形県生まれ。『うそつきのつき』(文溪堂)で小学館児童出版文化賞、『なぞなぞのたび』(フレーベル館)でボローニャ国際児童図書展特別賞、『森の絵本』(講談社)で講談社出版文化賞絵本賞、『ルフランルフラン』(プチグラパブリッシング)で日本絵本賞受賞。2005年アストリッド・リンドグレーン記念文学賞を日本人初受賞。『たいようオルガン』により2007年第1回JBBY賞を受賞し、2008年IBBYオナーリスト(世界の優良図書)にも選ばれた。絵本の他にもプチプチ・アニメ「スキマの国のポルタ」(NHK教育テレビ)が文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
296
荒井良二 作。多数の絵本があり、ボローニャ国際児童図書展特別賞など、いくつもの受賞歴を持つ絵本作家。本書は文も絵も異色。まず文だが、「を」など一部の例外を除いて助詞がない。したがって、幼児語のような、また外国人の初学者が話す日本語のようだ。頻繁に「たいようオルガン たいようオルガン」が繰り返されるが、この偏執的なリズムが独特の文体の特徴をなしている。お話というほどのものもなく、ただひたすらにぞうバスが走っている。絵が、これまた特異で小学生の落書きのようなスタイルである。ある意味、きわめて芸術的なのだが⇒2024/11/13
シナモン
138
読んでる間中、私なりのたいようオルガンがずっと鳴り響いていた。変幻自在、溢れ出る色彩の豊かさ。消し忘れたの?みたいな鉛筆書きの文字。こうでなきゃいけないっていう枠がなくて、心がだんだん解放されていくような気持ちになりました。私はもっと自由でいいんだ。2020/07/09
新地学@児童書病発動中
119
天衣無縫の発想。温かみがあって情熱を感じる絵。「たいようオルガン」という詩的な言葉のセンス。隅から隅まで私の好みの絵本だった。素晴らしい絵本を読めた余韻がまだ胸の中に残っている。これからも残り続けるだろう。ゾウバスに乗って旅に出たい!2016/04/14
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
97
画面いっぱいに広がるカラフルでダイナミックでハッピーな世界。リズミカルな言葉。たいようがオルガンを弾いて朝が始まった。まばゆい光に見守られゾウバスが走る。乗りたい人は手を上げて。どうぞどうぞ。乗ったり降りたり。かぜ気持ちいい。くさ生えてる。花咲いてる。山あり、野原あり。橋を渡りまーす。町あり、ビルあり。橋を渡りまーす。海あり。ボートに乗りまーす。バスは行く、どこまでも。やがて空が真っ赤に染まって、オルガン奏者は交代しても、バスは走る。乗ったり降りたり。どうぞどうぞ。どうぞどうぞ。2008年9月初版。2016/01/17
おくちゃん🌹柳緑花紅
73
たいようがオルガンをひいて朝が来る。ゾウサンバスは走ります。はぁい私も乗せてって思わず叫んでしまいそう。溢れる色彩が元気をくれる‼そして走って走って夜になる。今度は たいようオルガンから、つきオルガンにバトンタッチ。夜になってもゾウサンバスは走ります。2016/11/05