鳥の心臓の夏

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鳥の心臓の夏

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  • サイズ 46判/ページ数 424p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784023323971
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

「自閉症者のもどかしさをここまで情緒的に綴る文章は僕には書けない」――『自閉症の僕が跳び跳ねる理由』著者・東田直樹氏推薦! 

自閉スペクトラム症のサンデーは白いものしか口にしない。他人のかかわりは暗記したマナーブックの指南通り。自分のルールを守りながら、娘のドリーと二人ひっそりと暮らしている。しかし、ある夏の日、唐突に現れた自由奔放で謎の魅力をもつ隣人によって、これまでの日常が侵されていく。一方で、ドリーは隣人に惹かれていく。幼い頃から母親にその特性をみとめてもらえなかったサンデー。現在も、唯一の愛する家族である娘との関係に悩み続けている。自身も同じ特性をもつ著者の初めての作品にして、ブッカー賞ノミネート作。

<本書の内容>
火は光と見紛う/輝く魚/冬の蜂/大きな声で話して、普通に話して/辿れない心/精巧に作られたおもちゃ/個人の邸宅/やわらかい羽と鋭い目/この見せびらかすようなキス/猫の眠り/所有欲に似た愛情/際立って違うもの/ある種の告白/イーヴィは水が大好き

内容説明

白いものしか口にしない、他人との会話は暗記したマナー本に忠実に―。わたしが決めた、わたしのルール。ただ、娘の前では、「普通」を装い、わたしの「自然」を抑え込んだ。わたしとあの子を引き離そうとする何かの存在が、怖ろしくて。「まるで関係ないと思われる細かいことにこだわるわたしにドリーは困っていたし、そんな話は一切受けつけないことであの子はそれをわたしにやめさせようとしたのかもしれない」 自身も当事者である著者が、その感覚世界、家族の揺れ、そして自己の探索を繊細に描く、「ブッカー賞」候補作。

著者等紹介

ロイド=バーロウ,ヴィクトリア[ロイドバーロウ,ヴィクトリア] [Lloyd‐Barlow,Viktoria]
イギリスの作家。ケント大学でクリエイティブ・ライティングの博士号を取得。2023年発表のデビュー作である本作が、同年のブッカー賞のロングリスト入りを果たし、自閉スペクトラム症の作家として初のブッカー賞候補となる。現在は創作活動を続けながら、自閉スペクトラム症と文学の関係について積極的に発言している(ハーバード大学でも講演)。夫と子どもたちとケントの海岸地域で暮らしている

上杉隼人[ウエスギハヤト]
編集者、翻訳者(英日、日英)、英文ライター、通訳。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業、同専攻科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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アキ

97
原題は、"All the Little Bird-Hearts" 。昔からイタリアでは鳥はペットとして迎えられないし、"邪視"の呪いをもたらすと信じられている。「どんなに美しくても、その夏、その人が鳥のような心臓の持ち主だって知ったのは後になってのことだけど、その人のために生き、その人を愛した」最後に思いもかけない顛末が明らかにされるが、著者は自閉スペクトラム症ASDで、主人公のサンデーもASDを持ち複雑な過去を抱えている母親である。娘ドリーが隣人夫婦と親密になり、母親から離れていく描写に引き込まれた。2025/05/13

ヘラジカ

48
遣る瀬無い。思わず身を入れて読んでしまい、当の主人公サンデーが表現する以上に、残酷な現実に憎悪や絶望を抱いてしまったが、果たして周囲の人間、取り分け娘ドリーの視点から見たとしたらどうなのか?それを考えると尚更に気分が落ち込んでしまう。もう一人の憐れな女性にしてもそうだ。彼女の内側、痛ましいコンプレックスを考えると、単純な感情が急激にしぼんでいく。読者にここまで想像・共感させるとは、なんて緻密な心理的ドラマだろうか。この”特性”を持った人間の内面や日常を在り在りと描き切っただけではない見事な作品だ。2025/03/22

Hiro

21
劇的な事件が起こることなく静かに物語が進んでいくけど、全く退屈ではなく、あっという間に読了。ASDの主人公サンデーがつらい境遇を送ってきたことに心が痛みつつ、娘ドリーがどんなに孤独だったかも理解できる。読む価値のある本!2025/05/06

フランソワーズ

10
▲愛娘ドリーを唯一の心の支えとして暮らすASDのサンデー。ある夏、ヴィータという素敵な隣人に出会ったことから始まる愛憎劇。母のこと、早逝した姉ドロレスのこと、元夫キングのこと。それまで密やかに生きてきたサンデーを飲み込む渦に、唯一の希望を奪われるが...。▲屈折した一人のシングルマザーが傷つきながらも、過去に積み重ねられたままのわだかまりを何とか受け入れようとする、静かな感動作。2025/04/29

7
序盤からある居た堪れなさは中盤のとある場面で頂点に達し、読み進めるのを躊躇したくなるほど 母も大変だが、娘も色々考えることがあるのだろうと 最後のパーティとか、もう何なのこれ… 楽しい気分にはなれないが、でも読む価値がある2025/04/21

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