出版社内容情報
電気自動車に乗り遅れたと言われていたトヨタの突然の全面参入宣言。トヨタはEVに間に合うのか? EVと並ぶ水素自動車の未来は? 豊田章男氏が私費も投じるウーブン・シティの全貌とは? 2009年にトヨタ自動車社長に就任した章男氏は社長としての第2ステージとして、トヨタと自動車産業をどこに向かわせるのか。その深謀を解き明かす。
内容説明
EV、水素エンジン、ウーブン・シティ、CASE、MaaS…100年に一度の大変革期を迎え、就業者550万人を抱える自動車業界。グレート・リセットに豊田章男はどう立ち向かうか。
目次
序章 道―あえて困難を選ぶ
第1章 EV―なぜ、今だったのか
第2章 「モリゾウ」―最終センサーの顔
第3章 革新―クルマを劇的に鍛える
第4章 ソフトウェア―ウーブン・シティをつくる
第5章 水素―脱炭素に挑む
終章 時間―50年後の評価でいい
著者等紹介
片山修[カタヤマオサム]
経済ジャーナリスト。愛知県名古屋市生まれ。経済、経営など幅広いテーマを手掛けるジャーナリスト。鋭い着眼点と柔軟な発想が持ち味。長年の取材経験に裏打ちされた企業論、組織論、人材論には定評がある。著書は60冊を超える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
J D
56
この4月に社長を引退し、会長となった豊田章男氏の社長としての思いがひしひしと伝わってくる図書。世界がEV車に走る中、水素を求めるトヨタの心意気が少しだけ分かる気がした。大きな仕事を成し遂げる際には覚悟は必要と言うか覚悟がないと遂行できないけど、この本には至る所にその覚悟があった。読む前と後では、仕事に対す視野が拡がったように思う。ただ、率直な感想は、豊田章男という人間は器の大きい人だなということ。そして、トヨタという企業を応援したくなった。2023/05/18
アベシ
26
アメリカでの公聴会で一躍有名を馳せ、それを乗り切ってから章男社長は人間的に深くなった。その覚悟が本書には書かれている。トヨタのプリンスとして周りから羨望や妬みの中で孤独な人生を歩んでいた。成功して当たり前、失敗を期待する人達の中でさえ、溢れ出すほどの"車愛”。それは産業全体、いや自動車をさえ移動する手段として相対化し人類の未来を俯瞰するまでに大きくなっている。つくづく今この時に豊田章男という人がいてくれてよかった思った。2023/06/03
yyrn
22
トヨタの豊田章男社長(66)の志を中心にその世界戦略を、これまで発表された資料や発言からかなり好意的にまとめて紹介している本。トヨタ好きは納得だろうが、アンチトヨタ勢は全面的には賛同しかねるところもあるだろう。私もトヨタ嫌いではないがウーブン・シティには懐疑的だ。なんで噴火の懸念が募る富士山麓に街を作るのか?域外との交通はどうする?など疑義は多いが、トヨタ歴代の社長は何か新しい事業を必ず起こさなければならない家訓があり、章男社長の挑戦がこのウーブンなのだそうだ。それよりも内燃機関を守るためにも⇒2022/08/11
Mark X Japan
12
いつの間にか、名経営者になっていたTOYOTA社長の過去と現在と未来について。志の高さが、今日のTOYOTAに繋がっています。ウーブン・シティは、最先端過ぎてあまりよく分かりませんでした。☆:4.02022/10/08
purupuru555
10
積ん読しているうちに社長を辞めるとの報道があり、慌てて読んでみた。自分にとってはあまり目新しい内容ではなく、どこかで読んだような…と思いつつ流し読み。むしろ、豊田佐吉・喜一郎のエピソードの方が新鮮だった。2023/02/03
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- 和書
- 眠れる女王 ハヤカワ文庫