出版社内容情報
【文学/日本文学評論随筆その他】「努力すれば報われる」というのは、破滅的な考え方だ──86世代の人気ブロガー・イケダハヤトが、同世代の生き方、考え方を掘り下げて紹介。読めば、若者の行動が浮き彫りになる。現代社会を読み解くための必読の書。
目次
第1章 現実(「努力すれば報われる」は昔話だ;ぼくたちは死ぬまで働く ほか)
第2章 若者(「節度ある」お金の使い方、稼ぎ方;新しい選択肢 ほか)
第3章 やさしい(努力はスキルだ;「平等主義」が育んできた悪徳 ほか)
第4章 成功(成功のための必要条件;競争に勝つこと、競争から降りること ほか)
第5章 恵み(恵みを独占する鈍感な強者たち;NPOに就職する若者の増加 ほか)
著者等紹介
イケダハヤト[イケダハヤト]
プロブロガー。1986年神奈川県生まれ。早稲田大学卒業後、大手半導体メーカーに入社。11カ月で転職し、ベンチャー企業での新規事業立ち上げを経て独立。月間130万PVクラスのブログ『まだ東京で消耗してるの?』の運営、NPOマーケティングの支援などを行う。『BIGISSUE ONLINE(ビッグイシュー・オンライン)』の編集なども行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
退屈しのぎ本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ito
42
若者世代論やSNS関連は定期的にチェックしているが、競争を煽ったり、ネット上での独善的な示唆が多く納得できるものがなかった。本書は私の問題意識や価値観との親和性が高かった。また、努力はスキル、というのは意外な気づきであった。私の世代は平等主義に基づき、競争する努力をするという価値観が前提にあり、努力すれば報われると思っているからだ。現実は、努力したくてもやり方がわからない時代なのである。競争を降りて、没頭とも言える努力の仕方もあるという。競争の価値観を押し付ける以前に、相手の環境に配慮するべきだ。2014/12/13
おいしゃん
27
著者の生き方論は、ユニークで個人的には気に入っているが、さすがに彼の作品を3作くらい読んだので、特に目新しい内容はなかった。2019/02/15
ワダマコト
22
努力はいずれ報われると思ってやるものではなくて、やりたいからやるっていう考え方をもつと精神衛生上非常によろしい。嫌なものに対して、ひたすらに努力するのは旧時代的な価値観からするとバッチコイなところなんだろうけど、そうやって昔の思考をなぞろうとすると壊れちゃう人も出てくる。無理しない範囲で、自分が楽しめることを。2014/08/07
モルツ
15
努力が報われにくい時代でぼくらはどのように生きていけばよいのか。 教育されたスキルという考え方にすごく納得。子どもたちを見ていると努力できる子はしたことを評価してもらえた経験が十分にあった子達だろうな、と感じます。 自分の環境と能力を客観的に見つめ、自分の力を幸せになるために注いでいく。 という精神論に左右されない妥当な努力の必要性を説いています。 同世代以外の感想が気になるところです。2014/07/21
みなみ
13
若干意見に偏りはあるが、プロブロガーによる「努力論」。経済の縮小によって、個人の努力が報われる可能性が減少しているという意見には同意。ただ、同じ表現が何度も繰り返し出てきたので、少し食傷気味に。純粋に没頭できるようなことに力を使って努力するという考えは理想的だが、なかなか上手く行かないのではと悲観的な気持ちになってしまった。2019/09/05