- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
出版社内容情報
今や世界中に200チャンネルを持つグローバル・ネットワークに成長したMTV。「グローカル」の哲学に基づき、国内中心だったビジネスを自らの足で世界に広げた元MTV会長の、挑戦と成功の軌跡を描いたノンフィクション。
内容説明
1960年代から半世紀以上に亘って作られ続けている『ウルトラマン』シリーズ。作品に描かれた「都市」「若者」「少年と家族」の移り変わりから、「エネルギー問題」「無縁社会」「情報過多社会」など、現代日本の社会問題の萌芽と解決策を探る“ウルトラマン年代記”。
目次
第1章 1960年代―「大きな物語」とウルトラマン
第2章 1970年代―ポストモダンのウルトラマン
第3章 1980年代―軽佻浮薄の時代 ウルトラマンの敗北
第4章 1990年代―復活するウルトラマンと大いなる闇
第5章 2000年代―『ウルトラマン』再興の時代
第6章 ウルトラマンは現代日本を救えるか
著者等紹介
神谷和宏[カミヤカズヒロ]
1973年北海道生まれ。駒澤大学文学部国文学科卒。国語教師であると同時に、『ウルトラ』シリーズを中心とした評論活動を行っている。国文学や現代思想の方法論を用い、怪獣や異形のモノが、社会の表象としてどのように機能しているのかを考える「怪獣表象論」を研究。また、新たなメディアを研究の俎上に載せることでの国文学の復興についても考えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
75
1966年から始まり今日まで続いてえるウルトラシリーズ。本書では各年代で移り変わりゆくコンセプトを、ウルトラマンの在り方と登場する子供達や若者達に焦点を当て、至極真面目に且つわかり易く説明しています。超越者として登場しその後迷いながらも人類の為に戦い、人々に希望を与えたウルトラマン。彼等のメッセージはウルトラマン不在の時代を超え平成に蘇る。その声は現代の子供達に、若者達に届くのだろうか。ウルトラマンに興味がない方や知らない方に是非読んでいただきたい1冊でした。それが日本を救うことに繋がるのかもしれません。2017/12/02
ブラタン
4
昔からウルトラマンになりたかった。今もウルトラマンになりたい。一話完結でメッセージを込めた作品は、仮面ライダーや戦隊モンにはない熱さを感じる。書かれていることは目新しいものではないが、ウルトラマンにそれを見出し、体系付ける努力は称賛に値する。「ウルトラマンは、子供たちに、君たちが生きる社会はこんなに暗いんだよと、不安を煽るものではなく、君たち自身の力で解決していけるんだよということをウルトラマンや人間たち、そして怪獣たちの織りなすドラマに託すものだった」そのとおり!シュワッチ!2012/07/29
ミッキーの父ちゃん
3
作中で作者も述べておられるように、ウルトラの歴史を最初から振り返ることは、戦後の日本史を俯瞰することに他なりません。 タイトルと内容にギャップがあるような気がするのが気になりましたが、作者のウルトラ愛を感じ、また共感することも多い内容でした!2015/05/21
MG
3
ヒーローとは正義を実現するもので、ヒーロー論は正義論となるので、ウルトラマンシリーズを論じることは戦後の日本の正義のあり方について論じることになります。もう少し批評に跳躍があれば面白いでしょうが、筆者は国語教師のようなので・・・教科書(批評を控えた事実=歴史)を読んでいる感覚でした。2014/09/14
コウみん
2
ウルトラマンの内容に出る時代別の社会問題など、日本社会でのウルトラマンの存在は本当に救世主なのか。と考えたきっかけになった。切通さんの「ウルトラマンの作家」について書いた単行本を参考したらいいと思った。2017/07/07