内容説明
おびただしい情報、捏造される事実、操作される報道…。このような、“錯覚の中で生きる”私たちに必要なのは、「統計データ」で現代日本の真実に対峙し、問題点を発見し、解決策を見出していくことである。あなたの未来を解き明かす、必読の書。
目次
1 少子化と結婚(日本の少子化、世界の少子化;結婚しません?;産む自由、生まれる義務)
2 都市と高齢化(人はどのように動いているか;都会は強力な磁場である;都市壊滅!?)
3 仕事と経済(仕事というぜいたく;もし世界がひとつの村だったら;日本は変わるのか)
著者等紹介
神永正博[カミナガマサヒロ]
東北学院大学工学部電気情報工学科准教授。1967年東京生まれ。東京理科大学理学部数学科卒業、京都大学大学院理学研究科数学専攻博士課程中退。博士(理学/大阪大学)。東京電機大学助手、日立製作所中央研究所研究員を経て現職。2009年、『不透明な時代を見抜く「統計思考力」―小泉改革は格差を拡大したのか?』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)で、ビジネス書大賞マスコミ・ブロガー賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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犬こ
13
人口統計を主として、都市の過密度、世帯、雇用などをグラフから説いており、分かりやすいです。中盤出てきた地震予測。地震の予測はポアソン分布=まれにしか起きない、まったくでたらめなことが何回起きたか?を数える分布予測方法もあるみたいだけれど、予測は極めて難解な模様。2015/02/19
ほじゅどー
13
★★★日本が直面している少子化の問題。北海道で少子化が進んだ理由は何か。沖縄県との違い。スウェーデンとの違い。教育費。結婚しない結婚できない理由。年収と結婚の関係。日本の社会保障制度の世代間格差は驚くほど若い世代の負担が多く、報われない制度。人口は都市に集中する。地震の予測。仕事というぜいたく。グローバル化による国内失業。国内で増えた仕事は非定型分析屋(情報処理技術者、電気・電子技術者、人文社会科学系技術者)のみ。定型業務はITに取って代わられた。エピローグ。少子化は本当に問題なのか?にギグッとした。2014/03/10
Kaz
4
先のことは分からない?そんなことありません。これを見れば分かります。2016/07/29
復活!! あくびちゃん!
3
面白い。統計的な内容を深く理解していなくても十分読める。特に、エピローグにある「問題を考えるときの最大の罠は、問題にすべきでないことを問題にしてしまうこと、そして問題にすべきことを問題にしないこと」に納得。ただ、表題を見て「何か将来が予測できる方法が書いてあるのでは?」などと期待すると、肩透かしを食らうが(笑)。2010/03/04
すうさん
2
少子高齢化の問題から入って行き、統計やグラフをうまく使いながら、実はその結果よりもむしろ何が問題になっているのかを考えさせられた。日本の未来は技術革新ではなく、日本の制度習慣のイノベーションが課題だと最後に述べている。世の中が急激な速度で変化して行く中で、一体何が本質的な問題なのかも取り違えて行ってるのかもしれない。世界は経済や情報を中心にグローバル化しているが、物質面では貧富の差が拡大している。世界の拡大の限界が来た。「足るを知る」ということができないのが、世界の、また人間の現実なのであろう。2014/02/18
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