朝日新書<br> 学歴社会から実力社会へ―AI時代の教育・雇用・評価を問い直す

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朝日新書
学歴社会から実力社会へ―AI時代の教育・雇用・評価を問い直す

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  • サイズ 新書判/ページ数 304p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022953780
  • NDC分類 371.3
  • Cコード C0230

出版社内容情報

なぜ日本では、能力や努力が正しく評価されないのか。受験を勝ち抜き、学歴を手に入れれば将来は安泰――そう信じられてきた日本型能力主義は、いま明らかに機能不全に陥っている。学校では学びが形式化し、企業では人材が活かされず、個人は努力しても報われない。その原因は能力そのものではなく、「能力をどう測り、どう評価してきたか」という制度の側にある。本書は、教育・雇用・評価という三つの制度を横断し、日本型能力主義がどのように成立し、なぜ限界に達したのかを解き明かす。学歴が能力の代替物として使われ、新卒一括採用と年功的処遇がそれを補強してきた結果、学びは入試で止まり、企業は人材を固定化し、日本社会全体の活力は失われていった。さらにAI時代を迎え、従来の評価基準が通用しなくなりつつある現実も浮かび上がる。豊富なデータと冷静な制度分析を通じて、「実力をどう可視化し、どう評価するのか」という根本問題に向き合う。学歴社会の先にある、実力が正当に評価され、何度でも学び直せる社会は可能なのか。停滞する日本社会を読み解き、未来を構想するための一冊。


【目次】

内容説明

”学歴身分社会”からの脱却が日本を再び経済大国に押し上げる!学歴フィルターが、若者の人生を入り口で選別する。一度決まった序列は、その後の努力では覆せない。受験を頂点とする評価体系が、本来の学びを空洞化させ、企業の成長を阻み、日本経済の足かせとなっている。いま求められるのは「問題を見出す力」、ジョブ型雇用、リスキリング、そして能力を可視化する仕組みだ。旧態依然とした体制を脱し、実力で拓ける国への道筋を示す。

目次

第1部 学歴社会が日本を蝕む(日本は学歴社会;大学受験型秀才がはびこる;日本人の若者の能力は高いが、実務の能力に結びつかない;世界の中での日本の大学;必要なのは、企業への補助でなく、人材の育成)
第2部 変貌する雇用体制と大学(新しい雇用体制に向けて;若年者減少と受験競争;大学をめぐる環境変化)
第3部 AI時代の雇用体制を作る―学歴から実力に(AIの利用で日本は立ち後れる;OJTがAIの導入を阻む―日本型雇用体制の根本的改革で、戦時経済体制から脱却を;学歴社会からの脱却が、日本を活性化する)

著者等紹介

野口悠紀雄[ノグチユキオ]
1940年、東京生まれ。63年、東京大学工学部卒業。64年、大蔵省入省。72年、エール大学Ph.D.(経済学博士号)。一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、一橋大学名誉教授。専攻は日本経済論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

26
日本型能力主義では企業では人材が活かされず、個人は努力しても報われない。それが評価制度の側にあるとする著者が、教育・雇用・評価という三つの制度を横断して、なぜ日本型能力主義が限界に達したのかを解き明かす1冊。生涯賃金差から教育投資の有利さは意外に小さく、AI時代に学歴フィルターが終わり、継続的な実務能力が問われるようになると主張していて、ただAIが学歴の価値をどう変えるのかは不透明で、実力をどう可視化するか根本的な問題もあったりで、因果関係が単純化され過ぎていて提言がやや強引かなと感じる部分もありました。2026/08/16

まゆまゆ

14
未だに形式的な学歴が重視される反面で実力の評価がおろそかにされる日本社会。日本経済が抱える根本的な問題である生産性の向上を達成するために実力社会を目指すことを語る内容。受験秀才ばかりで問題を探し出す能力をもつ人材が少なく、実務能力が高くない。AI全盛の今、OJTでは対応できない。誰もが学び直せるリスキリングの拡大が不可欠である、と。2026/08/17

naotan

10
著書を買って読んだのは多分初めて。わかりやすい文章に、章毎のまとめまでついてる丁寧さ。本筋とは外れるけど、月給の1.56倍の家賃でどうやって留学時代を乗り越えたのか気になった。2026/08/23

O次郎

2
日本の円安や労働生産性の低さへの問題意識や大学での教育を重視しない慣行の横行、基礎研究や大学教育ではなく成果が出そうな分野にばかり金を投じふ政策と背景にある政策へコスパを求める国民を批判し、そこからの脱却を求める内容には概ね賛同する。ただ、米国のIT産業への転換、英国の金融産業転換を賞賛するのは両国で格差問題が深刻化していることを考えると違和感がある。また最新のデータでは日本の生成AI利用率は急上昇しており、コラムのまとめとはいえそこへの手当がないのも気になった。全体として論旨はわかるが細部が雑という印象2026/10/03

Nori

2
欧州から帰国する途上で本書を読み終えた。東欧圏に足を運んだが、円の凋落をひしひしと感じる旅程だった。何故日本はこうなってしまったのか?再生するために必要なことは?その解の一つが本書で述べられている。目先の人気や利益、短期的な目に見える成果ではなく、遠い未来を見据えて今なすべきことを為す。そんな政治家が必要だし、個々人に求められているものもまた然り。具体的には、職業上の研鑽・アップデートもさることながら、AI・DXを現場で、組織として、落とし込んでいける人材であること。それが必要なのかな、と切に感じた。2026/09/03

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