出版社内容情報
少子化の崖が迫る2035年、あなたの大学観が覆される。名もなき大学に、いちばん丁寧な「学び」があった。諦めかけた若者たちが初めて学ぶ喜びを知り、消えゆく地方を支えている。15年・200校以上を歩いた記者が辿り着いた真実。
【目次】
内容説明
中小大学が消えたら日本は沈む。10年200校の取材。無名の大学が若者を救っていた。
目次
第1章 2035年の崖―少子化で限界を迎える大学
第2章 何が大学を追い詰めているのか
第3章 潰してはいけない大学
第4章 大学がつなぐ地域の未来
第5章 学力以外の力を重視 変わる入試
第6章 偏差値神話を超えて―社会がつくる「成長できる大学」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
23
少子化の2035年の崖は目前に迫っている。私大の6割が定員割れ、地方小規模大学や女子大募集停止が相次ぐ現実を、200校以上を取材したデータと現場の声で描き出す1冊。ペナルティが大学を追い詰めて閉学が続出。ちぐはぐな大学政策に振り回され、大学が地方から若者が消えるのを防ぐ最後のダムの役割を果たし、偏差値や知名度では測れない教育の本質的な価値を紹介していましたが、大学で学ぶ喜びを取り戻し、地域を支える人材を育てても残酷な出口の現実もあって、日本社会が大学の人材育成を信用していないという指摘は重かったですね…。2026/07/09
さとうしん
18
知名度が低く偏差値も高くなく、定員割れが続く小規模大学や女子大・短大が置かれた現状とその価値や独自の取り組みについて。18歳人口の減少が言われつつも、大学の増加と女子の大学進学率の上昇により、大学入学者は意外にも微増傾向が続いているという。国内留学や他大学との連携など、大学ごとの個別の取り組みの紹介が興味深い。人文系の分野を研究している私でも、金沢工業大学に入学して夢考房には出入りしてみたいと思った。2026/06/18
ムーミン2号
9
日本には大学が多すぎるとか言われる。認可してきた文科省の責も問われるが、自助努力のしなさすぎも問題だろう。数十年前の大学と今のそれとは明らかに異なっていることを大学と関係していない人たちも知るのもいいと思う。自分や我が子が受験の際に指標とした物差しでしか大学というところをみないことが、現在においてはちょっとおかしいと了解されることだろう。本書には、そういった大学の置かれている現状、文科省の政策(と現場のずれ感)などとともに、今、求められている大学の役割も了解されることと思う。なかなか読み応えがあった。2026/08/02
てくてく
5
取材をまとめたもので、分析などには至っていないが、地方私立大学の状況のおさらいはできた。最初の方でとりあげたれた三重の私立大学は数年関わっていたことがあったので懐かしく思うところがあった。ただ、私立大学に限られないが、文科省の大学政策がちぐはぐで、現場を振り回した結果だろうなという印象と、偏差値では評価できない要素としての学生の面倒見の良さについては、確かにそういうところも大事だろうなと思いつつ、現場は疲弊するだろうなと思った。2026/07/11
shota
3
まず私立大学が日本にこんなにあったことに驚いた。大学で学ぶ楽しさを知って飛躍する人がいるのだから、大学をなくしてしまうと、彼らを取りこぼしてしまう、というのが著者の一つの主張。ただ、それは本来、中学や高校の役割ではないのかと思った。入試対策のせいでそれが後ろにずれてしまっているのが問題に僕には見える。私立大学が減るのであれば,最低でもその分を義務教育の改善に充ててほしいと個人的に思った。2026/08/07




